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下高野の例大祭の幟(のぼり) [風習・歴史]

写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。
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クリックすると拡大いろんな伝統行事が行われている千葉県八千代市下高野地区で神社の例大祭が10月10日に行われて、2本の幟(のぼり)が立てられていると、10月10日の夕方にコメントで教えていただいたので、翌日の2013年10月11日の10時ごろに見に行きました。午後の1時に幟を倒すと教えていただいていたので午前に行くことにいたしました。教えられた通り、下高野地区の公会堂に立派な幟が2本立てられていました。2つの幟は同じように見えますが、実は違うのです。わかりますか?  答えは下に書かせていただいております。
幟を見た後に神社によって帰る途中で偶然にも、今回のことを教えていただいたkazuさんに会えて例大祭の行事のことを、いろいろと教えていただきました。
例大祭(れいたいさい / 例祭)を調べてみると、神社で毎年行われる祭祀のうち、最も重要とされているものだそうです。一般的に例大祭は年一回、多くは祭神や神社に特別の由緒のある日に行われるそうで。例えば人物神を祀る神社ではその人物の誕生日や命日です。特に由緒のある日のない場合は、春祭りや秋祭りをもって例大祭としているそう。例大祭が行われる日は毎年一定で、変えることはできないものとされています。下高野でも10月10日で決まっており、変わることはないそうです。
神社は菅原道眞が祀られてしますが、菅原道眞の誕生日は承和12年6月25日(845年8月1日)で命日は延喜3年2月25日(903年3月26日)で10月10日でないので誕生日や命日とは別の由緒のある日のようです。
現在の新しい幟は1982年に奉納されたもので以前のものよりも分厚い生地が使われたそうです。
上で質問させていただいた2つの違いの答えはそれぞれが表と裏の関係になっているのです。写真だと右の幟が文字かちゃんと読めると思いますが、左の幟は文字か左右反対なのです。つまり向こう側から見ると字が読めるのです。どの方向から見てもわかるようにした先人の知恵なのかもしれません。
幟には奉納天満宮昭和五十七年十月吉日下高野氏子中紀佑民謹書の文字が書かれていました。右の写真をクリックすると拡大するので左右の違いが、わかりやすいと思います。太い竿ですが、高さがあるので上から3分の1付近を、3方向からロープで引っ張っています。3本×2で計6本の太いロープも迫力がありました。

行事は先ず10月8日に、この幟を建てもことから始まるそうです。例大祭の告知が目的なのだと思います。そして10月10日に神社で神主さんに来ていただき例大祭が行われるそうです。10月8日が雨の場合は幟は立てないで10月10日の例大祭のみが行われるそうです。そして10月11日の午後に幟が倒されて例大祭の行事が終了だそうですが、10月11日が雨の場合は倒す日を延ばしていくそうです。いずれにしても幟が完全に乾くまで待つそうです。
10月8日以降、台風24号の影響で少し雨が降りましたが、この日は強風の上に快晴で幟も完全に乾いたようなので、予定通り13時に倒すと言われていました。
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幟の布地は非常に分厚くて丈夫のようでした。以前に強風でちぎれたことがあったので分厚くされたそうです。この写真でも分厚さが感じてもらえるのではないかと思います。かなりの重さだと思います。
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これが、幟を垂直の竿に止めている輪で、木をくり抜いて作られている貴重なものだそうです。この輪は篠を火であぶって曲げ輪にしているものだそうです。木をくり抜いて作られているのは竿の継ぎ目の部分だそうです。以前に破損したことがあり、今回も強風で破損を心配されていましたが、すべて無事だったようです。これだけ立派な幟はなかなか見ることのできない珍しいのだと感じました。


幟を見た後に例大祭が行われた神社にも行ってみました。神社は以前に紹介した下高野館の記事の中で書いていた菅原神社です。その菅原神社に行く途中には八千代市で指定されている立派な保存樹の間を抜けていきます。
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こちらが10月10日に例大祭が行われた菅原神社です。天満宮とも呼ばれています。一般的に天満宮は菅原道真を祭神とする神社で、天満神社や菅原神社や天神社と呼ばれることがあるそうです。また通称として「天神さま」や「天神さん」とも呼ばれていることがあります。下高野では菅原神社となっているようです。
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鳥居には真新しい注連縄が取り付けられていました。例大祭のために新しい注連縄に取り換えられたのだと思います。あるいは例大祭の時に取り換えられたのかもしれません。その点はkazuさんに聞き忘れました。
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これが新しい注連縄です。以前に藁の大蛇を作る行事に参加した時に注連縄を作る名人の方がおられたので、その方が作られたのだとおもいます。


横に置かれていた古い方の注連縄の具合からも最近に取り換えられたことが伺えました。下高野地区には昔からの伝統行事が沢山残っています。これは地元の方々が伝統行事を大切にされてきたためだと思います。今までに体験させていただいたり、記事に書いたり、お話を聞かせていただいた下高野地区の伝統行事です。着色タイトルをクリックすると記事を表示します。
  庚申塔   7年ごとに奉造(次は2021年)
  庚申講
  十九夜塔 7年ごとに奉造(次は2021年)
  女人講
  藁の大蛇の辻切り
  伝統的な節分行事
  出羽三山参拝とボンデン塚の奉造
  奥州講とボンデン飾
  大師参り
  菅原神社の例大祭

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kazu

SORIさん、こんにちは。

天満宮の例大祭の幟や天満宮を撮って頂きましてありがとうございます。
11日は1時にちょっと強風でしたが予定通り幟は倒されました。

新しい注連縄はその年の区長が作って奉納するのですが、今年は区長さんが喪中のため、あの名人さんに頼まれたのだそうです。
例大祭の日に神主さんに紙垂(しで)を作ってもらい、注連縄に下げます。

天満宮の捧げる品物は、お神酒、海産物、野菜、果物、3升のお供え餅などです。
本当は地区の区長が準備するんですが、喪中のため代理の私が揃えました。
代理は来年区長になりますので、同じものを準備するようになります。

ちなみに、この幟は昭和57年10月に新調したものです。
by kazu (2013-10-14 14:19) 

SORI

kazuさん こんにちは
無事に例大祭が終わり、おめでとうございます。下高野は伝統行事がしっかりと残っているのにいつも感心させられます。例大祭の天満宮の捧げる品物等の詳しい説明ありがとうございます。 幟に昭和57年10月が確認できましたので追記させていただきました。奉納の「奉」の地がかなり違う形ですが、雰囲気から「奉納天満宮」と判断させていただきました。いつもいつもありがとうございます。
by SORI (2013-10-14 14:33) 

kazu

SORIさん、

私の説明がちょっとあやふやでした、

「幟を垂直の竿に止めている輪で、木をくり抜いて作られている」

この輪は篠を火であぶって曲げ輪にしているものです。

木をくりぬいて作ってあるのは、幟の全体写真を拡大するとおわかりですが、左側の幟のポールの上の方は継ぎ足してあります。
この上の継ぎ足してあるのが木をくりぬいたもので、下の先が細くなっているところへ差し込むようになっているのです。
ところが左側だけ弱くなっていて、破損したため補強してあるのがお分かりと思います。
来年はもちょっと考えた補強をしてみたいです。
by kazu (2013-10-14 14:45) 

SORI

kazuさん こんにちは
さっそく、コメントいただきありがとうございます。本文をを修正させていただきました。ほかに修正や追記すべきことがあれば、お教えいただければ、ありがたいです。もっと詳しく聞けばよかったです。
by SORI (2013-10-14 15:14) 

昆野誠吾

頑丈で立派な幟ですね~
写真でも強度があるのが十分伝わってきます。
金属などを使っていないのも拘りを感じます^^
by 昆野誠吾 (2013-10-14 15:32) 

SORI

昆野誠吾さん こんにちは
ほんと立派な「のぼり」でした。遠くから見ても結構迫力がありました。

by SORI (2013-10-14 15:59) 

なんだかなぁ〜!! 横 濱男

秋は、神社のお祭りが多くなりますね。
大小の差はあれど、風情が楽しめます。
伝統行事は、子孫にも伝えて残していきたいものです。。
若手が参加すると盛り上がりますからね、。。。

by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2013-10-14 16:43) 

PENGUIN

SORIさん、こんにちは。
立派な幟ですね。
神社は伝統的な儀式が行われているので貴重ですね。
by PENGUIN (2013-10-14 16:47) 

kazu-kun2626

SORIさん
こんばんは~ 立派なのぼりですね
青空に映えて見事です
by kazu-kun2626 (2013-10-14 17:03) 

SORI

なんだかなぁ〜!! 横 濱男さん こんばんは
秋祭り言えば佐倉市立美術館のあたりの通りで行なわれる佐倉祭を10月12日に見に行ってきました。初めてでしたが雰囲気を楽しんできました。
by SORI (2013-10-14 17:59) 

SORI

PENGUINさん こんばんは
立派な幟が2本も立っているのが迫力がありました。この大きさの場合は1本だけのところが多いのではないでしょうか。
by SORI (2013-10-14 18:01) 

SORI

kazu-kun2626さん こんばんは
ほんとうにきれいな青空でした。風邪の強さも迫力を増してくれていました。
by SORI (2013-10-14 18:03) 

monkey

立派なのぼりですねぇ。
秋はお祭りの季節。地域のきずなを深めるときですね。

by monkey (2013-10-14 21:07) 

SORI

monkeyさん こんばんは
布の分厚さには驚きました。100年単位で使うことを考えてのことではないかと推察しています。
by SORI (2013-10-14 21:17) 

hasseyおやじ

とても立派で頑丈そうなのぼりですね。2つののぼりの違いは、教えていただかないとわかりませんでした。
by hasseyおやじ (2013-10-14 23:09) 

SORI

hasseyおやじさん おはようございます。
私も写真を見ていて、ふと気が付きました。本物を見ているときは気が付きませんでした。奉納天満宮の内、3文字が左右対称に近いことも、気が付かなかった理由の一つだと思います。
by SORI (2013-10-15 03:32) 

moto_mach

倒すときはどんな感じで倒すんでしょうか
一気に倒すのか、それともロープでバランスを取りながらゆっくりと倒すのでしょうか
by moto_mach (2013-10-15 05:24) 

ゲンママ

SORIさん、おはようございます。

伝統ある、立派なお祭りなんですね~
のぼりも風格があります。
祭りばやしが聞こえて来そうです。
by ゲンママ (2013-10-15 05:59) 

SORI

moto_machさん おはようございます。
今年は初めてだったこともあり、倒すときはお邪魔になると思い遠慮させていただきました。来年に写真を撮る機会があれば、写真を追記させていただきます。ただし10月8日が雨だったら再来年以降になってしまいます。
by SORI (2013-10-15 06:34) 

SORI

ゲンママさん おはようございます。
大きくない集落ではありますが、ほんとうに立派な幟を立て続けられているのには感心させられます。すばらしいことですね。
by SORI (2013-10-15 06:36) 

kazu

SORIさん、おはようございます。

やはりみなさんは幟を立てたり、倒したりするときの状況がどんなふうか興味があるようですね。

立てる時は、いつもロープを結ぶ所があって、その目印にロープを三本結びます。
幟を篠の輪に結びます。ポールの先端を主柱に差し込んでロープで結び、先端の穴に榊と竹の笹を差し込みます。
主柱の元から数メートルの所に土管を置き斜めになるようにポールを置き、先端の反対側の2本のロープを数十名で引きます。
後の数名で先端からポールを起こしていき、引っ張る力と起こす両方の力で立てていきます。
立て終わったら、三方をロープでしっかり結び作業終了です。
この幟立ては地区全員参加で行います。

立てたら、くさびを差し込んで倒れないようにします。

倒す時は酢の逆の操作をします。
文章では分かりにくいと思いますが、来年はぜひおいで頂いて実際に見てみて下さい。

by kazu (2013-10-15 07:34) 

SORI

kazuさん おはようございます。
詳し立て方の説明をいただきありがとうございます。数十名の方で立てられると聞いて初めてイメージが出来ました。これは是非とも見てみたいです。お邪魔はしませんので是非とも来年は見学させてください。
迫力がありそうですね。
今回の幟はドイツでマイバウムと呼ばれるポールに出会えた時のことを思い出させてくれるものでした。
http://makkurokurosk.blog.so-net.ne.jp/2010-06-04-9
ネットの立てる動画 http://youtu.be/eUyARQxUK5U
by SORI (2013-10-15 07:49) 

youzi

おはようございます。お祭りいいですね。のぼりは重々しさが感じられますね。
by youzi (2013-10-15 08:25) 

SORI

youziさん おはようございます。
全員参加のお祭りはいいものですね。幟を立てること自体がお祭りだということが判りました。
by SORI (2013-10-15 08:46) 

kazu

SORIさん、

ドイツのマイバウムの立て方を拝見しました。
よく似ていますよね。
ザンマタのようなもので支えて立てていますね。マイバウムは背が高いのでロープではなくてザンマタですね。

マイバウムは、10年前ころにローテンブルグからロマンチック街道を南下して、ノイシュバンシュタイン城付近で見ましたよ。

幟立ては10月8日の午前8時からです。
倒すのはお知らせいたしましたように、午後1時からです。
是非来年は見てやってください。

来年は地区の区長ですので、指揮を取らねばなりません。
by kazu (2013-10-15 09:13) 

kazu

幟倒しの日時を忘れてしまいました。10月11日の午後1時です。失礼しました。
by kazu (2013-10-15 09:15) 

SORI

kazuさん おはようございます。
是非とも、立てる時も、倒す時も見学させてください。一年先ですが楽しみです。10月8日の午前8時は忘れないようにしなければなりません。
この幟もすごいけれども全員参加もすばらしいです。
by SORI (2013-10-15 09:22) 

ちゅんちゅんちゅん

こんにちは!
まるで 緞帳みたいな幟ですね☆
上からコメントを拝見し
ひとつ知識が増えました。
勉強になりました(^^)
by ちゅんちゅんちゅん (2013-10-15 12:05) 

SORI

ちゅんちゅんちゅんさん こんにちは
確かに緞帳な分厚さがありました。文字も格式があり歴史を感じます。是非とも来年には立てる写真を掲載したいものです。
by SORI (2013-10-15 13:16) 

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