鞍馬寺 [京都]



昨年の暮れ(2013年12月25日)に鞍馬寺と貴船神社に行きました。貴船神社は正月の挨拶の記事につかわさせていただきました。

ここから順番に紹介していきたいと思います。駅前広場の出口のお店です。店名は「かどや」さんで名前の通り角にあります。右の奥に鞍馬駅があります。


左の写真はネットから拝借したものですが左側のヨモギ餅のが神虎餅で右側が牛若餅です。左方向に鞍馬駅があり右の道路を進むと鞍馬寺です。

鞍馬寺の仁王門が正面に見える参道です。左端のお店が上で紹介した多聞堂です。

鞍馬寺の正面玄関にあたる仁王門(鞍馬山門)の正面の石段前に来ました。仁王門に向かって左側に見える建物は修養道場だそうです。

石段を半分程度進んだ場所から見た仁王門です。

最後の石段前から見上げた仁王門です。仁王門は



大きな鞍馬寺の文字を見て初めて鞍馬寺に来た実感がわいてきました。

仁王門の名になっている仁王像が左右に2体あります。仁王像は運慶の長男である湛慶(たんけい)作と伝えられています。

仁王像は近づいて見ると迫力があります。

仁王門をくぐるり愛山費200円を払って鞍馬山に入山します。浄域の看板が印象的でした。

鞍馬寺境内には無料の小さなケーブルカーがあります。歩いて登る道は倒木の危険があることから通行止めになっている為、本堂に行くためには、このケーブルカーを使う必要があります。始発は8時25分で毎時10、25、40、55分に運転されていました。歩いて降りることが出来ないため下りの最終時間は確認しておく必要があります。この時は16時50分でした。ここが山門駅でケーブルカーは牛若号です。

ケーブルカーの正式名は鞍馬山鋼索鉄道で宗教法人鞍馬寺が運航しています。鉄道事業法による許可を受けた鉄道としては唯一の、宗教法人が運営しているケーブルカーであり、日本一短い鉄道でもあります。単線で行き違い設備のない巻き上げ式のケーブルカーです。

上の多宝塔駅が大きく見えてきました。鉄道事業法による許可を受けた鉄道としては、現在唯一の運賃が無料の鉄道でもあります。愛山費200円の一部が運賃と言えるかもしれません。
路線距離 : 191m
軌間 : 800mm
高低差 : 89m
開業 : 1957年 1975年: 2代目車両 1996年: 3代目車両

多宝塔駅の脇には羅生門天が祀られていました。この羅生門天は多宝塔建立のときに草むらから出現した石仏で、開運の羅生門天と言われています。

こちらが多宝塔です。多宝塔はもともと本殿本殿東側にあったとされていますが、江戸時代に焼失して、現在の塔はケーブル開通後に現在の場所に再建されたそうです。

別の角度から見た多宝塔です。枝垂桜でしょうか。桜の季節にはきれいな景色を見せてくれるのだと思います。

多宝塔駅から本堂への参道です。

途中に鞍馬山七福神の一つである弥勤布袋尊がありました。鞍馬寺は、寺とはいえ神仏習合(混合)の様式が見られました。

弥勤布袋尊から参道が続きます。

途中に「急告!」文がありました。ケーブルカーのところで説明させていただいた通り「倒木の危険があるため徒歩での参拝は出来ません。」とありました。

こちらが今は通れない徒歩で昇り降りする参道です。

多宝塔駅からの参道での最初の石段です。

石段脇には「巽の弁財天」がありました。本殿の南東(巽)の方向にあるので「巽の弁財天」と呼ばれています。福徳・知恵・財宝・技芸を授かる神として信仰されています。

階段を少し登った左側には寝殿と呼ばれる場所がありました。大正13年に基礎の御料林の檜材の払い下げにより、平安時代の寝殿造を忠実に再現したものだそうです。作られた年に皇后が休息されたそうです。

寝殿の向かいにある手水舎です。後ろの建物は転法輪堂という道場です。ここからさらに石段を上ります。

石段を見上げた景色です。

石段にはもみじの落葉が沢山落ちていました。

登ってきた石段の方向です。

やっと本殿金堂にたどり着きました。鞍馬寺は鑑真の高弟・鑑禎(がんてい)が宝亀元年(770年)に草庵を結び、毘沙門天を安置したのが始まりと伝えられています。山号は鞍馬山で、毘沙門天王、千手観世音菩薩、護法魔王尊の三身一体を本尊としています。寺では本尊を「尊天」と称しています。
鞍馬寺と言えば源義経の幼名である牛若丸が修業をした場所とし有名です。鞍馬寺に預けられた牛若丸は遮那王と呼ばれていたそうで、鞍馬寺ではその後、衣川で亡くなった義経の魂は鞍馬寺に戻ったとされ、神格化され、護法魔王尊の脇侍となり、遮那王尊として奥の院の義経堂に祀られているそうです。

翔雲臺と呼ばれる板石です。ここが平安京の擁護授福のため本尊が降臨した場所とされています。この板石は本殿後方より出土したもので平安時代より鞍馬寺に伝えられた妙法写教会の経巻を埋納した経塚の蓋石です。板石の下から発掘された経塚遺物二百余点がことごとく国宝に指定されたそうです。今は板石は本殿の正面に置かれています。つまり写真を撮っている私の背中側に本殿正面があります。

鞍馬寺は狛犬ではなく虎なのです。本殿の左右に置かれていました。阿吽の虎というそうです。右側の虎が大きく口を開けていました。左の虎は口を閉じていました。虎は御本尊の一尊でもある毘沙門天のお使いであるといわれる神獣で、毘沙門天ご出現が、虎の月・虎の日・虎の刻であったことから、鞍馬山では特に大切にされているそうです。


本殿金堂の標高は410mで、鞍馬山山頂は570mとの表示がされていました。

本堂前には雪が残っていました。丸く石が並べられたところは金剛床(こんごうしょう)です。内奥に宇宙の力を蔵する人間が宇宙そのものと一体化するという鞍馬山の教えの理想を表現しているそうです。

本殿の左側にあるのが光明心殿です。光明心殿は護法魔王尊が祀られており、護摩供を修する道場です。

本坊金剛寿命院の横に本坊と渡り廊下でつながった舞台がありました。舞台の脇には奥の院参道の表示がありました。

ここをくぐると奥の院への参道です。奥の院への続きは別途記載いたします。

鞍馬天狗の映画を動画で紹介いたします。
1951年作の「鞍馬天狗 角兵衛獅子」です。
2014-01-14 21:11
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コメント(22)
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すごい急な石段、登りきると達成感を得られるでしょうねぇ。
でも若くないと登れないかも?ですか。
by cocoa051 (2014-01-14 05:04)
SORIさん、おはようございます。
本堂までは、かなりの道のりですね。
ケーブルカーがあるお寺は珍しいのではないでしょうか。。
義経ゆかりのお寺なんですね~
by ゲンママ (2014-01-14 06:30)
cocoa051さん おはようございます。
ケーブルカーを使わないと大変かもしれませんが、長くて急な石段は一か所だけなので若くなくても大丈夫だと思います。奥の院まで行くと、さらに100mほど登るので運動になると思います。
by SORI (2014-01-14 07:05)
ゲンママさん おはようございます。
夏でも涼しい場所のようです。学生時代に一度だけ来たことがあります。参道の景観が記憶とかなり違うので整備されたようです。下の鳥居のところに自転車を置いて走って登りました。ゲンちゃんはライト君に会えてよかったですね。
by SORI (2014-01-14 07:12)
ケーブルに乗り遅れたら困りますね@@
by サンダーソニア (2014-01-14 08:56)
サンダーソニアさん おはようございます。
16時50分に乗り遅れたらどうなるのでしょう。本坊に泊めてもらうことになるのかもしれません。ケーブルカーが故障しても同じ問題が発生しますね。
早く参道を整備してもらいたいものです。
by SORI (2014-01-14 09:23)
鞍馬寺には深いご縁があります。幼少のころから
信心深い祖母や母に連れられて毎月のように
参拝していましたし、今でも時々参ります。
本堂の地下に「納髪堂」がありますが、そこには
私の髪もあります。病気で学校を休みがちだった
中学時代に母が納めたものです。
今年はまだ行っていないので、お写真を拝見して
ぜひ行かねばと思いました。
by Bobby-the-Dog (2014-01-14 12:18)
Bobby-the-Dogさん こんにちは
毎月、鞍馬寺にお参りとは、ほんとうに縁が深いのですね。さらには納髪堂に髪が納められているとは縁の深さに驚かされました。私は今回が2度目でした。鞍馬寺は自然が豊かでいいところであることを再認識させていただきました。
by SORI (2014-01-14 13:52)
宗教法人経営のケーブルカー、
しかも191mの短さ、
かなり珍しいですね!
by 昆野誠吾 (2014-01-14 16:05)
昆野誠吾さん こんにちは
珍しいケーブルカーに乗るだけでも値打ちがありました。鞍馬寺のために叡山鉄道がひかれたことから考えても鞍馬寺は都靴の場所でもあるようです。
by SORI (2014-01-14 16:51)
仁王門の文字は、私の友人である田中心外さん(故人)が書いたのです。ただ、その名前で検索しても、「書」の写真しか出ません。私は追悼のホームページを制作したのですが、現在再編作業中なので、公開できていません。
by とりのさとZ (2014-01-14 17:21)
とりのさとZさん こんばんは
鞍馬寺の仁王門に文字を書かれた人がご友人とは驚きました。田中心外さんの写真を見つけましたがいかがでしょうか。
http://youyou.way-nifty.com/photos/uncategorized/img_0006_3.jpg
by SORI (2014-01-14 20:27)
鞍馬天狗。。。懐かしいですね。。
嵐寛こと、嵐寛寿郎と美空ひばり。。。
母親が好きで良く映画館に連れて行って貰いましたよ。。
昔は、いい場面になると、
観客みんなが、拍手するんですよ。。
嵐寛のあとは、市川雷蔵が 鞍馬天狗を主演しましたね。。
昔の映画話になっちゃいました。。
by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2014-01-14 22:52)
ケーブルカーでしか参拝できないのは何か陰謀のような^^;
徒歩でお参りの方が好きです(笑)
by barbie (2014-01-14 23:40)
なんだかなぁ〜!! 横 濱男さん おはようございます。
懐かしく思い出してもらえて、鞍馬天狗の動画を追加してよかったです。今では知らない方も多いのではないでしょうか。調べてみて沢山の映画と小説が出たのには驚かされました。
by SORI (2014-01-15 07:43)
barbieさん おはようございます。
私も徒歩の方が好きです。すぐにケーブルに乗ってしまったために由岐神社に参拝が出来ませんでした。それが一番残念なことでした。帰りは貴船に山越えで抜けたので仮に途中で気が付いても行けなかったです。今回記事を書くために調べて初めて失敗に気が付きました。(笑)
by SORI (2014-01-15 07:48)
田中心外氏の写真を掲示していただき、ありがとうございました。
彼の追悼ホームページは長女に再編全体の作業を任せているので、再公開にはもう少し後になっています。
http://torinosato.blog.so-net.ne.jp/2008-04-11
これが私の鞍馬寺訪問記でした。記事の中のアドレスは有効ではありません。
by とりのさとZ (2014-01-15 10:12)
とりのさとZさん おはようございます。
鞍馬寺を訪問された記事拝見いたしました。同期とのことで、若くして亡くなられたのに驚かれたと思います。
私も会社で親しくしていた同じ年の人が亡くなった時には驚きました。
追悼ホームページが完成するといいですね。すばらしいです。
by SORI (2014-01-15 10:33)
狛犬でなく狛虎がビックリです。狛犬も迫力がありますが、虎だとさらに迫力がありますね。
by youzi (2014-01-16 06:26)
youziさん おはようございます。
多聞堂の御饅頭にも神虎餅と虎の名前が付けられていました。鞍馬寺は虎に縁があるのですね。
by SORI (2014-01-16 06:32)
SORIさま
突然の書き込み失礼いたします。
Hello KYOTO事務局と申します。
京都市とエイベックス・ミュージック・クリエイティヴ株式会社が共同で開発している「Hello KYOTO」と言うスマートフォンアプリがございます。
http://kyoto-city.avex.jp/
このたび、さまざまなブロガーさんのブログより秀逸な記事を掲載されている方をピックアップし、Googleマップ上に登録した拠点にて紹介させて頂くと言う企画を始めました。
こちらのコーナーにてこちらの「まっくろクロスケ」の記事を我々のアプリで紹介させて頂こうと思います。
紹介の形としてはアプリ上に新設された「MAP」から下記のページにリンクさせて頂いております。
http://makkurokurosk.blog.so-net.ne.jp/2014-01-14
問題がございましたらリンクを削除させて頂きますので、お気軽にお申し出ください。
※お手数ですがウェブサイトまたはアプリ内の「お問い合わせ」からご連絡頂けますと助かります。
それでは、何卒よろしくお願いいたします。
by Hello KYOTO事務局 (2015-11-12 13:02)
Hello KYOTO事務局さん こんにちは
リンク、ありがとうございます。
特に問題はありません。
by SORI (2015-11-12 14:16)