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南京空港でロシアの飛行機に出会いました。 [機内 CY]

写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。

2015年5月27日から6月5日まで中国に行っていたことはすでに報告いたしましたが、その間に寧夏回族自治区の中衛市に行く機会がありました。行きのフライトは5月31日で南京空港→銀川空港のMU2789でした。MUは中国東方航空です。

飛行機への搭乗はランプバスを利用しました。ランプバスの中から前を見ていると珍しい形の飛行機があったので写真を撮りました。今までにロシアやウクライナに何度か行ったことがあるので、飛行機の形を見てすぐにロシアの飛行機だと直感いたしました。ウクライナではなくロシアと感じたのはウクライナの航空会社はアメリカやヨーロッパの飛行機を多く使っているからでした。
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ランプバスはその飛行機の横を通過したのでロシアの飛行機と確信いたしました。航空会社の名前と思われるVolga-Dnepr の文字が書かれていました。調べてみるとロシアのウリヤノフスクを本拠地とするヴォルガ・ドニエプル航空(Волга-Днепр / Volga-Dnepr Airlines)でした。この航空会社で有名なのは量産された輸送機としては世界最大のアントノフ An-124を使用した特大貨物輸送を行うことです。今回の飛行機も窓がないので貨物機(輸送機)のようです。
ヴォルガ・ドニエプル航空の保有機は次の通りです。
  アントノフ An-124   10機 ( 10機 )     
  イリューシン Il-76TD  5機 ( 4機 )
  ボーイング 747     14機 ( 0機 )  括弧( )内は2006年時点の数値
  ボーイング 737      2機 ( 0機 )
  ヤコヴレフ Yak-40    0機 ( 7機 )  1976年の生産終了
  アントノフ An-148   2006年時点では8機発注(キャンセルされた模様)
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下の2枚の写真はWikimediaから拝借したヴォルガ・ドニエプル航空が保有する世界最大(量産機)の輸送機であるアントノフ An-124です。今回の飛行機もエンジンが4つで、形も似ていますが、これほどの大きさはないように感じます。よく見ると水平尾翼の位置が違います。
右の写真はドイツのベルリンからロシアのサンクトペテルブルクにエア・ベルリンで着いた時に撮った写真です。この時が初のロシア訪問でした。
アントノフ An-124の仕様を紹介します。
 全幅       : 73.3m
 全長       : 69.1m
 全高       : 21.1m
 空虚重量    : 175t
 最大離陸重量 : 405t
 最大積載量   : 150t
 運航乗務員   : 6名
 搭乗者      : 88名
 最大速度    : 865km/h 
 巡航速度    : 800km/h 
 上昇限界高度 : 12,000m
 エンジン     : イーウチェンコ=プロフレース製 D-18T
            ターボファン(229.5kN / 23400kg)x4基
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ロシア語で書かれたコックピット下の文字の中の「76」が飛行機の機種を特定するヒントになりました。保有機の中で「76」が付くのはイリューシン Il-76TDです。
ロシア語と文字数と数字が一致するIl-76TD-90VD(イリューシン76TD-90VD / Ил-76ТД-90ВД)です。この航空機はヴォルガ・ドニエプル航空のために開発されたIl-76TDの改良型で、ヨーロッパの騒音規制を満足するためにS-90エンジンを採用し、グラスコックピットを部分的に装備しているそうです。


ロシアの飛行機から離れた後、我々が乗る飛行機のところに到着いたしました。
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我々の飛行機が移動中にもイリューシン76TD-90VDの横を通りました。
Il-76TD型の仕様です。
 全幅       : 50.5m
 全長       : 46.59m
 全高       : 14.76m
 空虚重量    : 92t
 最大離陸重量 : 190t
 最大積載量   : 48t
 最大速度    : 850km/h 
 巡航速度    : 750km/h 
 上昇限界高度 : 15,500m
 エンジン     : ソロビョヨーフ D-30KP シリーズ 2
            ターボファン(122kN)x4基
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アントノフAn-124とイリューシンIl-76TDの視覚的な大きさの違いを紹介します。
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せっかくなので我々が乗ったMU2789の機内を紹介します。
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飛び立ってしばらくすると紙箱を渡されます。


箱の横には「清真」のシールが張られています。イスラム教の人が食べることが出来るハラル料理であることを示したシールでした。寧夏回族自治区は名前の通りイスラム教(回族)の人が多く住んでいるのです。


こちらが中身です。食べ物としてはパン、ケーキ、ナッツ、クッキーが入っていました。飲み物はオレンジジュースを頼みました。
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目的地の銀川に近づきました。荒涼とした砂漠が広がっていました。
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空港に下りると空軍のマークが付いた軍用機らしい飛行機が止っていました。
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km45さんのコメントで、軍用機は西安飛機工業公司が製造した運7型輸送機(Y-7)であることが判りました。検索の結果、ネットで類似の写真(Y-7H)が見つかりましたので転用させていただきました。
クリックすると拡大 全幅      : 29.67m
 全長      : 24.22m
 全高      : 8.85m
 空虚重量   : 14,988kg
 最大離陸重量: 21,800kg
 巡航速度   : 476km/h
 航続距離   : 1,982km
 エンジン    : 2× 渦奨WJ5A(en)(2,790shp)

こちらが銀川空港です。 ここから車で中衛のリゾートホテルに向かいました。
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赤色ラインが南京~銀川のフライトのルートです。

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コメント 20

kazu-kun2626

SORIさん おはようございます
ロシアの飛行機゜ やはり変わってますね
芝さの位置が機体の上面なんですね
機内からの景色も違って見えますよね
カッコいいですね
by kazu-kun2626 (2015-07-15 06:50) 

Rinko

ロシアの飛行機は翼も尾翼も形がユニークですね~!
ロシアかウクライナか、すぐに判断できるなんてSORIさんさすがです^^
by Rinko (2015-07-15 07:32) 

youzi

機内食、私は食べられない事が多いので、
この機内食いいなと思いました。
でも、2箱欲しいかもと。
銀川は砂漠があるのですね。
北京は天気予報で名前を聞いていました。
by youzi (2015-07-15 08:01) 

koni

海外の空港で軍用機を見るとちょっと緊迫した感じになりますよね。

by koni (2015-07-15 08:35) 

SORI

kazu-kun2626さん おはようございます。
ロシアの飛行機は独特の雰囲気があります。風の谷のナウシカで出てくる飛行機のようです。
by SORI (2015-07-15 09:35) 

SORI

Rinkoさん おはようございます。
安全に対する信頼が低いために旅客機に関してはどちらも欧米機を使っています。実は、現在の機種においてはロシア機も欧米機も墜落などの重大な事故の統計的な確率は変わらないのです。昔の印象が大きいのでしょうね。
by SORI (2015-07-15 09:41) 

SORI

youziさん おはようございます。
銀川辺りは北西方向からの砂漠化に対する防衛の最前線です。いろんな試みが行われているようです。
by SORI (2015-07-15 09:56) 

tarou

ロシアの飛行機は重そうですね!
車輪の数も、エンジンもたくさん付いてますね(^○^)
by tarou (2015-07-15 10:01) 

km45

Il-76は軍用輸送機として開発された飛行機です。米のC141に相当するものです。1973年に就航しています。この民間用がIl-76TD-90VDで、2oo0年代後半に就航しています。

ロシアと南京間に貨物輸送路線があるのでしょうか。

なお、銀川空港で写っている双発機は、中国製の運7型輸送機(Y-7)です。窓がないところを見ると、旅客用(以前は地方支線に運行していましたが、現在は引退)ではなく貨物用使用です。本機の原型は旧ソ連のAn-24旅客機です。
by km45 (2015-07-15 10:02) 

SORI

koniさん おはようございます。
昨年、寧夏回族自治区に来た時に、銀川空港でカザフスタンの戦闘機を見る機会がありました。合同軍事演習に参加していたカザフスタン空軍の戦闘機が機械トラブルのために8月30日に着陸したそうです。丁度、そのタイミングの時に訪れたわけです。
http://makkurokurosk.blog.so-net.ne.jp/2014-09-25
by SORI (2015-07-15 10:18) 

SORI

tarouさん おはようございます。
最新の飛行機に使われるカーボン繊維は使われていないでしょうね。4つのエンジンは確かに迫力がありました。
by SORI (2015-07-15 10:21) 

SORI

km45さん おはようございます。
銀川空港に止まっていた見かけない飛行機の機種をご存じとは驚きました。ロシアの飛行機にも中国の飛行機にも詳しいのですね。ロシアと南京間に貨物輸送路線があるかどうかの知見はありませんが、存在しても不思議はない気がします。
by SORI (2015-07-15 10:27) 

PopLife

海外での写真撮影は大変に気を使います。しかも軍事関係で
あるなら。増してや資本主義ではない国々では。
ご無事で何よりです。ではまた、
ありがとうございました。
by PopLife (2015-07-15 13:04) 

柴犬

お疲れ様です~

はじめて機内で箱を配られた時、何故かワクワクした記憶が(恥
2回目以降は不要と笑顔で会釈しております(^^)
by 柴犬 (2015-07-15 13:47) 

SORI

PopLifeさん こんにちは
海外でも厳しい国と、そうでない国に分かれます。インドは空港での写真撮影が禁止です。パキスタンも軍関係の施設にカメラを向けるのはリスクがあります。意外なことに台湾も機内や空港での写真撮影には気をつけた方がよい国です。
by SORI (2015-07-15 14:03) 

SORI

柴犬さん こんにちは
中国国内線の、あの箱を経験されたのです。競争相手が多いので、簡単にはやめられないのでしょうね。との便でも箱が出ますね。
by SORI (2015-07-15 14:07) 

なんだかなぁ〜!! 横 濱男

ロシアの飛行機見慣れてないから、
思わず見入っちゃいます。
by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2015-07-15 21:31) 

リンさん

詳しい説明ですね。さすがです。
機内食がこんなふうに出てくるんですね。
初めて知りました。
by リンさん (2015-07-15 21:55) 

SORI

なんだかなぁ〜!! 横 濱男さん こんばんは
現時点の数は判りませんが、Il-76TD-90VDは2012年の時点で世界に4機しかなかった貴重な機体です。調べているうちに愛着が湧きました。
by SORI (2015-07-15 22:28) 

SORI

リンさんさん こんばんは
実は帰りのフライトの銀川→南京は国内便なのにもっと豪華でした。そのうちに紹介したいと思います。現在は写真だけ貼り付けて下書状態です。
by SORI (2015-07-15 22:33) 

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