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スパイラルロッドの取り付け工事 50万V送電線 [送電線]

写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。

中途半端に終わらせたくなくて、長く中断していた「送電線取替工事に関する記事の掲載」を再開いたしました。先ずはプレーボタン( )をクリックしてみてください。送電線にスパイラルロッドを巻き付けているところです。東京電力の房総線で送電線の取替工事が2016年12月中頃から2017年3月23日まで行われていました。この間の工事は房総線全長約40km(房総変電所から新京葉変電所)の約10%にあたる4.1㎞の送電線でした。今までに送電線に関する記事を書いてきて2017年5月10日に5つ目の⑭の「4導体用スペーサーの取付工事(⑯の点検を含む)」の記事を掲載したところで中断していました。時間が経ちましたが送電線の取替工事の紹介を再開したいと思います。今回は⑮のスパイラルロッドの取付工事の紹介です。上の動画がスパイラルロッドの取付を行っているところです。袋をさげた人の左側がスパイラルロッドを取り付ける前で、右側が取り付けた後です。
下記のリストが送電線の取替工事の手順です。赤色以外の①~⑰の着色丸数字をクリックするとその作業の記事を表示します。
YouTube登録動画はこちらです。→ポチッ
クリックすると拡大 送電線取替工事手順
 ① スパイラルロッドの取外し
 ② 4導体用スペーサーの取外し
 ③ ジャンパ線取外し & 碍子の取替
 ④ 滑車の取付 
 ⑤ 2本送電線の連続化
クリックすると拡大 ⑥ 吊り下げ金具の取付
 ⑦ 4本の送電線の内2本の新旧交換
 ⑧ 2本送電線の連続化    と同じ
 ⑨ 滑車への送電線かけ換え と同じ
 ⑩ 4本の送電線の内2本の新旧交換
 ⑪ 吊り下げ金具の取外し
クリックすると拡大 ⑫ 碍子に送電線取り付け
 ⑬ 滑車の取外し
 ⑭ 4導体用スペーサーの取付
  スパイラルロッドの取付
 ⑯ 点検(スパイラルロッドとスペーサー)
 ⑰ ジャンパ線の設置(プレハブジャンパ)

スパイラルロットを移動しながら取り付けていきます。時間を短縮するために36倍速にした動画を紹介します。着色文字をクリックするとオリジナのスピードと6倍速の動画も別画面で見ることが出来ます。
 別画面で表示 → オリジナル(16分7秒) 6倍速(2分41秒) 36倍速(26秒)


クリックすると拡大下の写真は3段ともにスパイラルロッドの取付が完了した送電線です。遠くから見た写真ですがスパイラルロッドが確認できると思います。右の写真はスパイラルロッドが外された状態です。違いが分かってもらえると思います。
4本の電線を束ねているのがスペーサーです。このように4本で構成されている送電線のことを4導体送電線と呼び、主に500KV送電線(50万ボルト送電線)と275KV送電線に使われます。
クリックすると拡大

スパイラルロットの構造が分かるようにスペーサーのあたりを拡大いたしました。黄色の円で囲った部分を見るとわかるように電線に巻き付けられているスパイラルロッドは1本ではなく4本だったのです。
スパイラルロッドの取り外しや取り付けは大変な作業であることから、それを取り付けなければならない大きな理由があることを感じました。
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スパイラルロッドを取り付ける目的(理由)を検索すると風切り音の防止と着雪防止が出てきます。我々のあたりは豪雪地帯でもなく雪が降るのは稀なことです。偶然ですが工事中にスパイラルロッドが取り付けられていない時に強風(春一番)が吹いたことがありました。その時の動画が下記ですが今までに聞いたことが無いほどの大きな風切り音がしたのです。我々の住んでいる地域は住宅地のために、ここでは風切り音を防止することがスパイラルロッドの最大の目的のように感じました。強風時に電線から発生する風切り音(電線風音)の防止対策として,1973年から既設の電線にスパイラルロッド(弦巻素線)を巻きつける方法が適用されてきたそうクリックすると拡大です。
1987年には右の写真のような電線自体に突起を設けた低風音電線が実用化されましたが、今回の取替工事では、工事の手間のかかるスパイラルロッドを後から巻く方法が採用されたのにはそれなりの理由があるのだと思います。
プレーボタン( )をクリックすると大きな「送電線の風切り音」以外に「カメラにあたる風の音」と「送電線同士の接触音」さらに2分13秒ごろからは「下校時の子供たちの声」も聞こえます。


こちらがスパイラルロッドを巻き付けている時の静止画(写真)ですが、完成した写真に比べるとスパイラルロッドの目立ち方が少ないように感じました。
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上の写真を拡大して見ると巻かれているスパイラルロッドは2本でした。
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この写真でも2本づつ巻いていることが分かると思います。どうやら4本同時には巻けないようです。つまり同じ作業を2度繰り返して4本にしていたことが分かりました。スパイラルロッドを巻き付ける作業は大変な作業であることをあらためて知りました。
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上の写真はクリックすると拡大しますがクリックが面倒な方のために拡大写真を掲載しました。この写真をクリックすると広い範囲を表示します。
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今回の東京電力の房総線での送電線の交換は下記の地図の24鉄塔から32鉄塔までの3770m(━━)が対象でした。その中で高さ121mの最も高い27鉄塔でのスパイラルロッド取付工事開始の様子を紹介いたします。
 送電線交換・始点鉄塔 24鉄塔
 送電線交換・終点鉄塔 32鉄塔
 シルバー塗装鉄塔
 赤白塗装鉄塔
 ━━ 送電線一括交換部分 3770m  房総線鉄塔の高さデーター → ポチッ


その27鉄塔(121m)で袋に入ったスパイラルロッドを引き上げているところです。地上に設置されたウインチで引き上げていました。スパイラルロッドを引き上げが行われていた27鉄塔の脚元(足元)にはKELユーカリが丘(千葉県佐倉市ユーカリが丘5丁目3-1)のフットサル・コートがあります。
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写真の一番下にスパイラルロッドの入った袋がぶら下っているのが分かると思います。一番上まで引き上げているところです。この時は3段の送電線の一番上の送電線にスパイラルロッド取り付けるのです。鉄塔の高さは121mなので約100mの高さでの作業になります。下段の2段の送電線は新旧を入れ替えるための滑車が取り付けられています。この写真はクリックすると特別に大きく拡大するので、拡大写真を見ていただくと上の説明が分かりやすいと思います。
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準備作業は3人で行われていました。このあと2人が左方向にスパイラルロッドの取付作業を始めました。次に右方向も作業員の方がスパイラルロッドの取付工事を始められました。この鉄塔から両方向に工事を始めたのは、一番高い鉄塔から始めると進行方向が少しでも下り方向になるためではないかと想像いたしました。地上のスペースも広かったので、それも理由かもしれません。
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高さを実感していただけるでしょうか。写真で人が写っているのが、上で紹介した作業が行われていた高さ121mの27鉄塔です。手前から28鉄塔、27鉄塔、26鉄塔、25鉄塔です。実は27鉄塔と26鉄塔の間は谷になっていることから、その谷の部分の地面からは約120mの高さの作業になっているのです。
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房総線の鉄塔の位置を全てプロットいた地図を紹介します。房総変電所から新京葉変電所の間が房総線です。
地図の右上のアイコンをクリックして別画面で地図を表示させると五井火力線や新京葉線などの鉄塔も表示させることが出来ます。
房総線は次のように変貌いたしました。東東京変電所(当時の名前)は新野田変電所に名前が変わりました。新古河変電所は表示されている外側にプロットしています。新京葉変電所が出来たことで1993年に房総線の新京葉変電所~新古河変電所までは新京葉線に名前が替わりました。
 房総線の沿革
  1966年 63km 房総変電所~東東京変電所 500KV設計 275KV運用
  1973年 84km 房総変電所~新古河変電所 500KV運用 日本初実用
  1993年 40km 房総変電所~新京葉変電所 500KV運用 現在の状態  
 赤白塗装の鉄塔
 シルバー塗装の鉄塔
 送電線交換・始点鉄塔 24鉄塔
 送電線交換・終点鉄塔 32鉄塔
 房総変電所 新京葉変電所 新野田変電所 ( 新古河変電所 江東変電所 )
 五井火力発電所 総出力 188.6万KW 使用燃料 LNG(天然ガス)
 ━━ 五井火力線 五井火力発電所~房総変電所
 ━━ 旧房総線  新京葉変電所~新野田変電所(旧・東東京変電所)

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コメント 10

Rinko

以前にもSORIさんが送電線の取り換えの様子を記事になさっていたのを思い出しました!
高所恐怖症の私は写真を見るだけで手に汗がにじんできます^^;
by Rinko (2017-10-18 08:13) 

SORI

Rinkoさん おはようございます。
覚えていただいていてうれしいです。
送電線の取替工事で撮った写真や動画で出来る限り多くの作業を紹介したいと思って掲載を始めましたが、別の記事を書くことに追われて途中で止まっていました。それで今回、再開させてもらいました。現在の記事を書きながら、なんとか早く完結したいと思っています。
by SORI (2017-10-18 08:33) 

tarou

お早うございます、Optio画像(石山寺)に
コメントを有難うございました。
今はデジカメの時代になって、フイルムカメラは
出番がなくなりましたが、まだフイルムを入れれば
いつでも使えます。
そのてん、デジカメはどんどん進化するので、
媒体や個別バッテリーの入手が困難になって
しまいます。
古くなると部品が無くて、修理も出来ず使い捨てですね(~_~)

送電線の整備は大変そうですね、早く作業ロボットが
出来たら良いですね(^_^)v

by tarou (2017-10-18 10:25) 

SORI

tarouさん おはようございます。
先ずはメンテナンスでしょうね。取替工事を全面的にロボット化にするのはハードルが高そうです。
by SORI (2017-10-18 11:14) 

チャー

感謝!感謝!の言葉につきますね!作業をなさっている方々は誇りと責任を持って作業されている事でしょう。どうかお怪我のないようにしてくださいね。危険な作業をし安全を確保しているのですから、使われる部品一つでも、安全性の高い物 基準値をクリヤーした物を使わなくてはいけません データーの改ざんなんて とんでもありません!^^
by チャー (2017-10-18 11:28) 

みぃにゃん

こんばんは。見てるだけで背筋がゾクッとしますね。日々頑張っていただける人に感謝ですね
by みぃにゃん (2017-10-18 18:44) 

なんだかなぁ〜!! 横 濱男

工事の人、怖くないのかな。。なんて思いますが、
平気だから仕事をしているんですね。(^▽^)
自分から見たら、超人です。

by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2017-10-18 19:43) 

SORI

チャーさん おはようございます。
長期間、写真を撮り続けた結果、大きなものを扱う高い場所での作業にも関わらず、信じられないくらいに繊細な作業を正確に行っていることが分かりました。ほんと感謝ですね。
by SORI (2017-10-19 03:01) 

SORI

みぃにゃんさん おはようございます。
初めて見る人は驚かれると思います。
数万年の長い人類の歴史の中で電気を使った生活は200年にも満たないにも関わらず、今では電気は欠かせない存在です。まさに日本を支えている人たちです。
by SORI (2017-10-19 03:14) 

SORI

なんだかなぁ〜!! 横 濱男さん おはようございます。
ほんと、誰が見ても超人だと思うと思います。
日本で最初に発電機(直流3線式210V)が設置されて送電されたのが1887年(明治20年)です。ロンドンおよびニューヨークで電気供給事業が開始されたのが1882年なので日本の遅れは5年だけだったのです。明治のころの日本を感じます。
そして電燈から電力に替わっていき本格的な高圧送電(11万5千V)が行われたのが1914年でした。
さらに今回の房総線によって50万Vの送電が日本で初めて行われたのは1973年でした。
by SORI (2017-10-19 03:33) 

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