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餅つき大会 [生活風景]

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先週の日曜日(2013年11月24日)に地区の自治会の餅つき大会(もちつき大会)がありました。今年は20年に1回の自治会の役員になっていることから餅つき大会の餅つき担当となりました。と言っても準備と後始末は役員全員で行ないます。おかげで初めて地域の餅つき大会に参加いたしました。ほんと楽しく一日を過ごすことが出来たので紹介いたします。来年からは毎年参加する気持ちにもなりました。

自治会館に7時50分に集合して備品を会場まで運ぶことから始まりました。自治会の作業班(係)の構成は下記の通りでした。この自治会の作業班以外に防災組織と子供会の方が運営に参加されていました。
クリックすると拡大    餅つき班  9名
    振舞い班  7名
    ゲーム班  3名
    掲示係   1名
    救急係   2名(看護士含む)


会場は小学校の体育館なので、備品を運んだあとは椅子や机を並べることから始めました。体育館での準備風景です。
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餅つきに必要な道具一式は小学校から1.2kmの距離にある大きな旧家の方から借りてきます。餅つきに関してはみんな素人なので、その旧家の方の指導で行ないました。と言っても肝心なところはすべてその方がやられていました。これだけの道具を家に持たれているのです。これは一部だそうです。ガスボンベだけはガス屋さんから借りてきました。


手前の大きな臼(うす)の重さは木製でありながら100kgを越えるそうです。代々、家に伝わっているもので正確な年代は判らないとのことでしたが江戸時代のものだそうです。ケヤキ(欅)の木の地中の部分で作られており固いことから、杵(きね)が当たっても全く欠けることはないそうです。向こうに見える臼は現代のものだそうです。


臼(うす)が2個に対して杵(きね)は5本が用意されていました。細い杵(きね)は子供用のようでした。右の臼は小さく見えますが、これでも結構な大きさの臼でした。
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もち米は味が美味しいと評判の銘柄であるツキミモチとのことでした。マンゲツモチという銘柄も有名だそうです。もち米の銘柄の一覧表 → ポチッ
前日の15時に旧家の方の家に集まって準備をしたそうです。その時は家内が行きました。緑の容器は、もち米を5kgづつ洗って水に浸しておいたもので、9つ用意されていました。1つが一臼なので9臼分が用意されていたわけです。
もち米は5kg×9=45kgがつかわれました。餅つきが近づくと緑の容器からザルに移して水を切りました。


9時15分ごろにガスコンロに火を付けました。かなりの火力です。


4つの釜の内、右の2つがもち米を蒸すためのものです。一つの釜で二臼分が蒸せるので臼が2つ用意されていたのです。その左の釜はお湯を沸かします。蒸す方の釜のお湯が減ってくると、ここからお湯を足します。一番左の釜はトン汁を作るものです。


蒸し器から湯気がではじめました。上の2段をもち米が入ったザルのところに持って行き、布を引いて、もち米を入れます。


ザルから蒸し器に、もち米を移しているところです。
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先ずは下の段を乗せました。


上の段も釜に乗せまました。これから30分程度蒸せるとのことでした。この時9時45分でした。


もち米の蒸し上がりが近づくと臼をお湯で洗らって温めておきます。


もち米が蒸しあがりました。指で蒸し具合を確認しています。指で押してつぶれるとOKとのことでした。この時10時16分でした。説明を受けたとおり約30分で蒸せたことになります。下の写真で蒸し具合を確認されている方が、右の写真の旧家の人(以降は長老と表現)です。長老は満80歳とのことですが信じられないくらいに元気な方でした。この方の指導があったからこそ、素人ばかりでも餅つき大会が出来たのです。いろんな地区や小学校の餅つき大会に道具を貸し出して、餅つきを指導されているともことで、11月と12月の毎土日曜日は、餅つき大会に出かけられているとのことでした。右の写真は軽く餅ついているように見えますが、我々がやるより力強く餅がつけていました。
クリックすると拡大長老の家は以前に紹介した先崎城の近くの大きな旧家であることから、少なくとも戦国時代から続く名家なのだと感じました。
あの江戸時代のと言われた臼も、もしかしたら何百年も使われ続けたものなのかもしれません。


蒸し上ったもち米を容器ごと臼のところに持ってきます。


布を持ち上げて、臼にもち米を移します。


臼にもち米を入れたところです。この時10時26分でした。


いきなりぺったんぺったんと、「つく」のではなく、先ずは「こねる」のです。これが餅つきの中で最も重要な作業であることを知りました。この段階で米粒を完全に「つぶす」ことが大切なのです。したがって2人がかりで粒が残らないように丁寧につぶすのです。最も疲れる作業でした。何度もひっくり返してつぶしていきます。


雰囲気が伝えるために、「こねる」作業の写真を6枚紹介いたします。一枚目の写真から切り取ったのが上の写真です。
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それでは大切な「こねる」作業の動画を紹介します。大きい方の臼の左側の人が長老です。是非ともプレーボタン( )をクリックして80歳の長老の「こね方」を参考にしてください。


米粒が無くなってきたところで「つき」はじめます。ここで「返し手」の人が、「つき手」の人の横に並ぶように立つことが事故防止のために重要だと長老に教えてもらいました。横に立っていれば頭を打たれることはないし、杵の動きや「つき」手の動きが横で見えるのです。足の動きでも「つく」気配が判るのです。右の写真(ネットから借用)のように前に立つと頭を杵で打つ可能性があります。絶対に前に立たないようにしてください。餅つき大会では素人の方が、ほとんどであることを忘れないでほしいのです。


餅つきの写真を6枚紹介いたします。これらの写真からも「つき手」と「返し手」の位置関係が徹底されているのが判ってもらえると思います。上の写真は一枚目の写真から切り取ったものです。
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餅つきの動画も掲載します。悪くはないと思いますが、「つき手」と「返し手」の人はもっと横に並んだ方が安全です。


滑らかな艶が出てくるまで「つき」ます。返し手の人は横に立つだけでなく、頭を絶対に臼の上に持って行かないのも大切なことです。私も餅つき担当ですから「つき」と「こねる」を2回づつやらせてもらいました。特に「こねる」は体力がいりました。


滑らかな「つや」と「こし」が出てきたらほぼ出来上がりです。この時10時32分でした。蒸された餅米を入れてから6分でつき上がりました。つき上がるまで10~15分と聞いていたので、かなり早いです。大きな臼でやりやすく、交代でついたので早かったようです。


ここで、子供たちの出番です。後ろで小さな子が羨ましそうに餅つきを見ています。


ちゃんと順番が回ってきました。ケガをしたお兄ちゃんはお母さんが手伝って、餅つきすることが出来ました。小さな弟さんもお母さんが手伝って、餅つきすることが出来ました。この写真のプリントは返し手の方経由でお渡しすることが出来ました。


女の子たちも大活躍でした。一枚目の写真が冒頭の写真です。
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2つに分けてボールで運びます。餅に粘りがある上に熱いので、これがなかなか出来ないのです。餅を絞るようにして細くして絞切るのです。


餅の入ったボールを皆が待つ体育館に持って行き作業開始です。、


今回は「きな粉餅」と「あべかわ餅」と「磯辺餅」と「辛み餅」と「草餅」を作りました。


一回で、つき上がる餅が多いので、これだけの人数で作っても大変な作業となりました。


さっそく、餅つき担当への差し入れが来ました。


ここから草餅(よもぎ餅)をつきあげるまでを紹介します。これが草餅に入れる冷凍のヨモギです。これで3臼の草餅を作りました。これをお湯で解凍して丸いヨモギ団子を9つ作りました。


このヨモギ団子を1臼に3個入れます。このあたりの作業もすべて長老が行いました。


杵でもち米をこねて米粒をつぶしてから、ヨモギ団子を入れます。


ここからは、普通についていきますが、白い餅より、返し手の人の作業が大変です。
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返し手の人のひっくり返す作業が多くなります。
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こんな感じで折りたたむ感じで混ぜていきます。
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かなりの重労働です。
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底にあたるぐらいの気持ちで、真中をつくのがコツです。
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ほぼ出来上がりました。
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白い餅の時のように2つのボールに分けます。ここだけは餅が粘り強いので意外と大変な作業がさいごに残っていました。結局、江戸時代の100kgの大きな臼で5回、現代の普通サイズの臼で4回ほど餅をつきました。餅を2種類の臼でついた結果、大きな臼が格段につきやすいことが判りました。現在では大きな臼は手に入らないでしょうね。
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餅つき大会では子供会の人たちがトン汁を作られていました。各自の家で下ごしらえをして煮てきた具を、お湯の入った釜に移して、味噌を入れて味を調整します。


トン汁用の釜のすぐ横にテーブルを置いてトン汁を作っていました。


体育館内ではいつでも「おふるのい」の準備が出来ていました。トン汁の出来上がりを待つだけでした。


トン汁が出来上がりました。容器に移し替えて体育館に持って行きます。トン汁、美味しかったです。


体育館の中には沢山の人が参加されていました。


体育館の椅子のほうは満席でシートの方にも座られていました。


ビンゴゲームが行われ、沢山の商品も用意されていました。
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9臼の餅をつき終えたら後片付けです。きれいに年代ものの臼も洗いました。


14時半には、ほかの後始末も終わりました。体育館の椅子やテーブルをしまって、借りた道具を返して餅つき大会は楽しく無事に終了いたしました。地域の餅つき大会は素人の人が多いことから、餅つき大会で一番大切なことが「事故防止」であることを、楽しく無事に終わったからこそ、あらためて感じることが出来ました。