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国道1号線 ハノイ~ホーチミン [ベトナム]

写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。

ハノイとホーチミンを結ぶ鉄道を紹介したので、今度はハノイとホーチミンを結ぶ国道を紹介いたします。ハノイから南に230kmの町まで車で走る機会がありました。走る国道はベトナムで最も交通量の多い国道1号線でした。距離は230kmですが、所要時間は5時間半ほどで休憩も入れると6時間のなかなかハードな旅でした。
そして、翌日は、その国道1号線を同じ車でハノイに戻りました。この国道を紹介したいと思い、ハノイへの帰りは運転席の横に乗せてもらいました。上の写真が国道1号線です。
左に2段の頑丈そうなガードレールがありますが、その左がすでに紹介したベトナムの国鉄の線路です。こちらもハノイとホーチミンを結んだ路線で、国道1号線と平行して走る機会が多かったです。
昔は大きな川に架かる橋は鉄路と道路の兼用だったので道路と線路が平行して走ることになったのだと思います。ここでは線路は右にありますが左を走っている場所もありました。入れ替わるところでは、すでに紹介した踏切がありました。

この写真と近い場所の動画も撮ったので紹介いたします。気になるのが頑丈なガードレールです。車を守ってくれているのか、線路をまもってくれているのかはわかりませんが、これほど頑丈なガードレールをつける理由が走っているうちにわかってきました。その理由は、下の方で説明いたします。


下の写真のように鉄道が鉄橋となっている場所や線路が離れている場合は普通のガードレールでした。線路が見当たらないところではガードレールもありませんでした。今回の道沿いには、すでに紹介したタンホア鉄橋もありました。ただし、この写真はタンホア鉄橋ではありません。
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国道1号線はほんとうにバスが多い道路でした。鉄道が安全だと思うのですが、本数が少ない上にハノイからホーチミンまで33時間かかるそうなのでバスの方が便利なのだと思います。全てがホーチミンまでではなくて途中の大きな町までの表示のバスが多かったですが、見ていると運転手さんが二人乗っているので、ほとんどが長距離バスのようでした。


ほんとうにバスが多かったです。それも続けてどんどんと別の色のバスがすれ違っていきました。実は国道1号線ではバスが最も荒っぽい運転をするとベトナムに長く住んでいる人が話してくれました。
一般道で大形車両にも関わらず、すごいスピードで走っていました。
その原因の一つが国道1号線が交通量が多いのにも関わらず片側1車線にあるそうです。遅い車も走っており、競争各社がある中で走行スケジュールのあるバスは追い抜き行いながら走行をすることになるためだと思います。


当然、追い抜きは反対車線を走行することになります。車の追抜きは対抗車との間で余裕があるときに行うのが普通ですが、時にはこの写真のようにぎりぎりのタイミングになることが何度もありました。右のバスが追い抜きを行っているところで我々の正面に向かってくる感じでした。これはかなりの恐怖感があります。最終的にはこちらが路肩に逃げて避けることも何度かありました。当然、路肩には人が歩いていたり自転車やバイクが走っていることもありえるのです。我々が乗っている車も、他の車より早く走っていたのですが、それを追抜いていくバスもありました。バス同士でも追抜きを行っていました。安全運転を心がけるバス会社(たいがいは大手のバス会社)もあるそうです。そのバスを追抜いていく荒っぽいバス会社があるのです。


バスの次に荒っぽい追抜きを行うのがトラックです。トラックはこのようにぎりぎりの追抜きになるケースは少なかったけれどもバス以上に迫力がありました。この時は最終的にこちらがスピードを落として路肩側に逃げました。前にバイクが走っていたので路肩に逃げるためにはスピードを落とすしかありませんでした。
このようなことが頻繁にあることから冒頭の写真のような場所では線路に突っ込んでしまう車が出る可能性が高いのだと思いました。だから頑丈なガードレールで線路が守られていたのだと気がつきました。
クリックすると拡大今回の記事とは関係ありませんが、トラックに追抜かれている左側の白っぽい趣のある車は1958年当時のデザインのままのロシアのメーカーUAZ(ワズ)のバンのようです。この車は昨年ロシアで見かけて記事に書きました。→ポチッ


遅い車が多いので、もちろんこちら側も追抜きを行う必要があります。我々の前を走っていた車が追抜きを行っているところです。


前に遅い車が前を走っていると我々の車も追抜きを行う必要が出てきます。追抜きのタイミングを計っているところです。この車を追抜いているところが次の写真です。


追い抜き中の写真です。これもなかなかの迫力でした。我々の車は慎重で直線でしか追抜きは行わなかったし、対向車線に車が見えるときは基本的に追抜きを行いませんでした。ベトナムでは日本と反対で車は右側通行です。国道の走行風景を紹介したいことから運転席横の助手席に座りましたが、初めての知らない車でベトナムの国道を走るときは後部座席でシートベルトをすることをお薦めします。今回の車は長年にわたって、日本人を乗せて長距離を超安全運転で走ってきた車なので、心配はありませんでしたが、迫力はすごかったです。


国道1号線は高速道路ではないところでも料金をとられます。何箇所かにこのような料金所がありました。


ハノイに近いところには高速道路もありました。ただし5時間半の内40分だけでしたが距離的にはかなり稼げました。中央分離帯もあるし片側2車線なので追抜き時の恐怖感もありませんでした。


国道1号線は正式には国道1A号線(Quốc lộ 1A)と呼ばれています。下記の青いラインが国道1A号線の全路線です。ライン上の小さな丸は通過点を指定しているところです。通過点を指定しないと国道1号線から外れるルートが表示されます。国道1A号線は中国との国境近くのランソン省ドンダン( A )からベトナム最南端のカマウ省カマウ市ナムカン( B )までを結ぶ全長2,301kmの国道です。国道1A号線は20世紀初頭にフランスによって建設されたそうです。
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通過点を指定しないでハノイからホーチミンのルート検索を行ってみました。
クリックするとオリジナル表示青い線がハノイ( A )からホーチミン( B )までの最適と検索されたルートです。上の地図の全て国道1号線のルートと比較してみてください。フエやダナンの手前から国道1号線から離れて内陸ルートになります。
距離は下記のポチッをクリックしてもらうと判りますが1709kmで車の平均所要時間は30時間)と表示されました。これだけの距離を紹介したような走行を行うバスでの移動はハードであることが判りました。 ルート表示→ ポチッ
ポチッをクリックして地図を表示させて左に表示されるルート13をクリックするとラオス国内の詳細なルートが表示されます。ラオス国内を走るルートだと1489kmで24時間と表示されました。タイ国内を走るルートも3番目に検索されていました。ラオスとタイとカンボジアを通るルートです。それにしてもルート検索は面白い機能です。このルートでは出来ませんでしたが徒歩や列車でも検索することが出来ます。ダナンまでは検索されたルートですが1号線はその後も海岸線を走ります。
ベトナムで一番長時間、車に乗ったのは11時間でした。ホーチミンからカンボジアとの国境の町ハティエンに行った時でした。