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巨大な亀の住む還剣の湖 ホアンキエム湖 [ハノイ]

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ベトナムのハノイでシーフードを食べた後、泊まっているホテルまで歩いて帰ったときの写真です。ベトナムの街の中は沢山のイルミネーションで飾られていました。特に有名なホアンキエム湖のあたりはきれいです。この写真は10月28日に撮りました。

この写真の左の遠くに見える青い光がホアンキエム湖の周りのイルミネーションです。あのレストランはホアンキエム湖の近くにあったのです。ただしこれがホアンキエム湖のイルミネーションであることは翌日の夜に知りました。その時は車に乗っていたので残念ながら写真を撮ることが出来ませんでした。
もう一つ、写真が撮れなかったけれど、すごいものが作られていました。道路沿いにある昔の堤防跡にタイル絵が作られたのです。そのタイル絵のある道を車で走りましたが、きれいないろんな絵が永遠と続いていました。ベトナムの人に聞くと総延長は4kmだそうで、確かにそれくらいの長さがありました。このタイルアートもハノイ遷都1000年事業(2010年)で作られたそうです。
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夜のホアンキエム湖のイルミネーションは撮ることが出来ませんでしたが、翌日の朝の景色を撮ったので紹介いたします。こちらの写真は2010年10月29日のものです。
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ホアンキエム湖の周りはウオーキングの人たちが沢山来られていました。不思議なことに、ほとんどの人が湖の周りを反時計回り歩かれていました。
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エアロビクスや体操をしている方が多いいのにも驚かされました。ほとんどが音楽に合わせて体を動かされていました。
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湖の真ん中に亀の塔があります。ホアンキエム湖(Hồ Hoàn Kiếm)はハノイの主要な景観スポットです。伝説では、黎利が湖の宝剣を手にし、その剣によって明との戦いに勝利し、その後、黎利は湖の上で金の大亀 (Kim Qui) から平和になったので持ち主である竜王に剣を返すように啓示され、湖の中心近くにある小島で剣を返しました。それゆえ、湖は「剣を返還した」と言う意味のホアンキエムと言う現在の名前で呼ばれるようになったそうです。漢字表記では還劍湖となります。現在のベトナム語と漢字の関係は、おそらくHồ(湖) Hoàn(還) Kiếm(劍)ではないでしょうか。小島にはその後、亀の塔 (Tháp Rùa) が建てられました。
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航空写真でホアンキエム湖を紹介します。下の方(南側)の小さな島に亀の塔が建っています。湖の北岸の近くにあるもう一つの島には、18世紀に創建された玉山祠 (Đền Ngọc Sơn) が建っています。それは13世紀に、中国・元との戦いで活躍した陳興道、文昌帝 (Văn Xương Đế Quân)、1864年に寺の修理を担当した儒者者で作家の阮文超 (Nguyễn Văn Siêu) らを祭っています。島と岸の間には、赤く塗装された木製のフク橋(Cầu Thê Húc, 棲旭橋)が架けられています。
地図内のアイコンを数回クリックすると、この位置が判ってくると思います。

湖の中のシャンハイハナスッポンなどの大型の軟殻亀は、皇帝の名誉たる "Rafetus leloii" と名づけられています。その種は危機にさらされていて、湖の中の個体数は不明です。1968年には湖で体重250キログラムの大亀が発見され、伝説の亀とされて玉山祠に剥製が祭られています。その剥製の大きさは長さ210センチメートル、幅120センチメートルです。2014年4月には、体重約200キロの傷ついたシャンハイハナスッポンが治療の目的で捕獲されたそうです。海亀では200kgを越える亀は珍しくはありませんが、淡水では珍しいと思います。シャンハイハナスッポンは淡水亀の最大種で、世界にはベトナムの野生の雄2頭と中国・蘇州の動物園のつがいの、計4頭のみしか確認されていません。
下の写真がネットに掲載されていたホアンキエム湖で治療のために捕獲されたシャンハイハナスッポンです。ホアンキエム湖に住むんでいるシャンハイハナスッポンは、別種であるという説があります。仮に本当であれば、野生のシャンハイハナスッポンとされる個体はいなくなり、シャンハイハナスッポンは野生絶滅している事になります。ホアンキエム湖のカメは雄だけなのでホアンキエム湖のカメは絶滅してしまうことになります。ホアンキエム湖のカメには、Hà Đình Đứcによって2000年に Rafetus leloii という学名が付けられており、ベトナム語名 "Rùa Hồ Gươm" に基づけば「ホアンキエムカメ」または「ホアンキエムハナスッポン」という名になります。別種であるという主張は形態や遺伝子の差によって示されていますが、その反論として、形態の違いは個体差や年齢に起因するものであるという主張や、遺伝子配列の決定の妥当性に疑問が残るという主張もあり、今のところ結論は出ていません。
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