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巨大な民家 「王家大院」 [山西省]

写真の上のカーソルがの場合は写真をクリックすると拡大します。
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以前に山西商人の大豪邸として喬家大院(日本語:喬氏邸宅)を紹介しました。その喬家大院をネットで調べているときに、さらに大きな大院があることを知りました。それを見て、是非、行ってみたいと思っていましたが意外と早くその王家大院(日本語:王氏邸宅)に来る機会を得ました。実際に見て驚きの一言でした。 喬家大院とは桁違いといえるくらいの規模でした。上の写真が入口の門です。これが個人の家とは!

門の一番上に掲げられた扁額には「輝映綿翠」と書かれていました。こちらの意味を調べてみましたが判りません。
クリックすると拡大門の入口のすぐ上に書かれているのは、下の写真の「寅賔」の二文字です。この「寅賔」は「客人を迎える。」という意味と、東側に向いた門であることから、「日の出を迎える。」という意味に解釈されています。クリックすると拡大した門を表示します。住所は「山西省霊石県静升鎮」です。クリックすると判りますが門の左側には「山西霊石王家大院」と書かれていました。
記録によると、先祖にあたる王実という若者が、元の皇慶年間(1312~1314年)に溝営村から静昇に移って定住し、農業を営みながら、副業として豆腐売りしていたそうです。その子孫が農業から商業へ、商人から役人へと出世していったそうです。地位、名誉、財産を手にした王家の人々は、大掛かりな工事に取り掛かり、「華夏第一宅(中国一の屋敷)」と呼ばれる王家大院を築いたそうです。中国の人は屋敷にこだわるのです。
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入口の門をくぐったところです。門の途中まで登って撮りました。門からは少し登っていきます。ここでは、まだ全貌は判りませんが全体に斜面に建てられています。
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見取り図があったので撮りました。大きく2つに分かれています。2つの敷地は橋で結ばれています。敷地全体は25万㎡で部屋の数は1118もあるそうです。ほんとに大豪邸です。右端が冒頭の写真の入口の門です。
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王家大院の航空写真です。上の見取り図と比べて見てください。クリックするとGoogle航空写真を表示します。
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南側の城壁から正面を撮りました。あまりの広さに全体を撮ることが出来ませんが雰囲気は判ってもらえると思います。是非、写真はクリックしてみてください。
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こちらは正面より右側を撮ったものです。
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家は高い城壁で囲まれています。大富豪とは言え、一商人(個人)でこれだけの城壁を作るとは驚きでした。
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上の見取り図でわかるように敷地は2つに別れています。その2つの敷地を結んでいる橋です。


中庭を中心に四方向に家を建てる四合院方式の建物の組み合わせで出来ています。
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一つ一つの四合院は豪華に装飾されています。
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なん本も道が通っています。その一つです。


城壁に囲まれていることが判ります。屋根が芸術的です。
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屋根もいくつか紹介します。是非写真をクリックしてみてください。
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こちらの屋根の景色もすばらしいです。
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門の正面にはこのような建造物がありました。


通路の正面には必ずこのような彫り物がありました。
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ここが団体人たちが記念撮影をする場所です。
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これは井戸です。


部屋の中も紹介します。立派です。


窓の装飾もよく見ると鮮やかな色彩であることが判ります。


王家大院の場所を紹介します。が王家大院です。ここは麺で有名な太原から平遥古城よりさらに遠くて南西130kmにあります。地名は山西省霊石県静升鎮です。あの「町全体が結婚式会場」と「洞穴の住宅」があった場所です。 このあたりで有名な平遥古城まで来るのであれば喬家大院ではなく、この王家大院まで足を延ばすことをお薦めします。太原の中心から晋祠(15km)→喬家大院(50km)→平遥古城(80km)→王家大院(130km)の順番にほぼ同じ方向に離れて行くのが不思議です。
  太原市内→記事1 記事2 記事3 記事4 記事5
  晋祠  →記事1
  喬家大院→記事1 記事2 記事3
  平遥古城→記事1 記事2 記事3 記事4 記事5
  王家大院→記事1 記事2 記事3


昔、TBSの番組「世界ふしぎ発見!」で王家大院が紹介されたことがありました。その時の「世界ふしぎ発見!」での紹介内容です。
中国中で活躍した山西商人の中でも、一番の大商人・王一族のお屋敷が王家大院で、公開されている部分だけでも3万平方メートルの広さ!高台から見ると、映画の撮影も出来そうな広さでした。もちろんセットではなく全て本物だから装飾なども素晴らしいんです。決してゴテゴテしたものではなく、芸術的な価値を感じさせるものでした。ふとしたところに、凝った竜が彫られていたりするんです。だからとても趣があるし、しっとりとした雰囲気。お屋敷内を歩いていると、素敵だな~と思わせるものがたくさんありました。また王家大院は50年程かけて徐々につくられているので、ひとつの外壁に囲まれたところと、また別の外壁に囲まれたところでは少し雰囲気が変わって、「ああ、時代が違うんだな」と感じる面白さも。ただ…、桁外れに広いので、私一人で移動しようとすると大変!思った場所と全く違うところに出ては「あ、ここか…」ってことに(笑)。
でも実際、住んだら一体どうなるのか想像もつきませんね(笑)。お屋敷とはいえ日本では考えられない広さだし、まさに中国ならではというスケールでした。
TBS「世界ふしぎ発見!」 2007年6月30日


追伸 王家大院の写真を追加しました。
すでに巨大な民家「王家大院」を紹介いたしましたが、広い敷地内で沢山の写真を撮らせていただきました。前回、紹介しきれなかったところを、小さな写真45枚で紹介いたします。拡大希望の番号をコメントしていただければ、クリックすると拡大するように設定いたします。
現時点でクリックすると拡大する写真 1-A 1-B 5-B 11-A 13-C 15-A

先ずは芸術的な屋根たちです。すべての建物が違う形に出来ており屋根の形も違いました。王さんの財力に感服いたしました。
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路地の風景も魅力的です。こちらも似ているようで同じ風景はありませんでした。その路地の風景を、いくつか紹介いたします。
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家を囲む城壁です。巨大な城壁の上の景色を中心に撮りました。
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四合院の建物の中庭などを紹介いたします。いろんな風情に出会えました。
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家の中や周りの雰囲気も紹介いたします。中の調度品もすばらしいものがありました。
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王家の人たちが使っていた生活の道具です。これらも先進的な高級なものだったのでしょうね。
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