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開封の道教のお寺 延慶観 [河南省]


ここは古都「開封」の唯一の道教のお寺である延慶観(延庆观 イアンチングアン)です。この写真はその中の最も有名な建物である玉皇閣です。創建当初の元時代の建物だそうです。延慶観は全真教(道教の一つの派)を開いた王重陽(1112年~1170年)を記念して1233年(元太宗5年)に建てられた道教の建物で、当初の名前は重陽観でしたが1373年(明洪武6年)に延慶観に改名されました。

玉皇閣(玉皇阁)の中です。
祀られている像は、道教の全真教を開いた王重陽だと思います。王重陽を王詰 と記載している記事もありました。


玉皇閣の裏側の建物です。


その建物の中です。こちらは全真教を広めるつくした弟子で七真人と呼ばれる馬丹陽、譚長真、劉長生、丘長春、王玉陽、郝広寧、孫不二の7人の中の人の可能性があると考えています。


玉皇閣の前で線香をあげていました。道教は中国三大宗教の一つです。中国三大宗教とは儒教、仏教、道教です。道教は「道家」「道家の教」「道門」「道宗」「老氏」「老氏の教」「老氏の学」「老教」「玄門」などとも呼ぶことがあります。道教の派閥を大きく分けると正一教と全真教になります。


こちらが入場券です。
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開封の町の位置を紹介いたします。河南省の省都である鄭州の東にある中国でも最も歴史が古い都市の一つであり、北宋の首都でもありました。


右のマークが入口の門にありました。


道教の陰陽魚太極図→




大極図は白い部分と黒い部分を魚に見立てて「陰陽魚」とも呼ばれています。また、もともと「陰陽儀」だったのが、発音が近いため「陰陽魚」になったとの説もあります。作られた当初は「天地自然河図」と呼ばれていたそうです。白い部分は、「陽の気」を表し、黒い部分は「陰の気」を表しているそうです。大きな白い部分の中の黒い点は「陽」の中に「陰」があることを表し、同様に、大きな黒い部分の中の白い点は「陰」の中に「陽」があることを表します。「陰」と「陽」の基本的内容は次の通りだそうです。
  陰・陽は互いに対立・制約する
  陰・陽は互いに依存し,単独では存在しえない。
  陰・陽の消長と平衡
  陰・陽の相互転化
タグ:開封 北宋