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下高野の例大祭の幟倒し [風習・歴史]

写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。

2015年10月18日追記 タイトル: 下高野の例大祭の幟倒し
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千葉県八千代市の下高野地区の天満宮の大例祭のために立てられていた2本の大きな幟(のぼり)を2015年10月15日の13時に降ろす(倒す)との連絡を前日にkazuさんからコメントでいただいたので見に行かせていただきました。13時に着くと皆さん集まっておられました。3方向に引っ張っていたロープの1方向を除き、すでに緩められていました。本来は例大祭の翌日である10月11日の13時に倒されるのですが、その日は前日の夕方からの雨のため幟が濡れていたことから、幟が乾くのを待ってこの日に決められたそうです。翌日の10月16日から雨になったことから10月15日は絶好の日となりました。

クリックすると拡大3つの木のキーと一番下の鉄パイプで、幟の支柱が固定されているのです。ロープを皆が待つと、3つのキーの内2つを外して倒す準備が完了です。ロープを緩めていくと下の鉄パイプを中心に倒れていくのです。右の写真が鉄パイプの部分を拡大したものです。鉄パイプは小さいものですが重要な役目を果たしているのです。
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結んでいたロープをほどきます。


木のキーを2本外しました。これから倒していきます。
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倒れていく方向の反対側のロープを皆が持って支柱をゆっくりと倒していきます。
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左手で持った動画用のカメラで撮影を続けながら、右手で持ったフルサイズの一眼レフのファインダーを覗いて写真を撮るので苦労がわかってもらえると思います。そんな状況での動画はある程度はぶれてしまうので冒頭の動画の揺れはご了承ください。
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小さな鉄パイプを軸にして倒れたことが判ってもらえると思います。
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その倒して行く動画を見てください。倒しはじめだけ倒していく方向のロープを引きます。途中で一眼レフの方のシャッター音が聞こえると思います。
是非ともプレーボタン( )をクリックして見てください。


支柱が倒れるとすぐに幟を外し始めます。


ロープもすぐに束ねます。


外した幟は丁寧にたたみます。若い方も参加されていました。
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支柱の一番下の鉄パイプを抜きます。支柱を保管棚に持って行くと1本目の幟倒しは終了です。


1本目が終わると2本目の幟を倒す準備に入ります。先ずはキーを抜きます。


2本目の幟を倒す作業は動画を見てください。最初に木のキーを抜いている音が聞こえると思います。キーが抜けるとすぐに倒しはじめます。
こちらも是非ともプレーボタン( )をクリックして見てください。


支柱が倒れました。
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幟を外す作業に入ります。
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横棒や支柱の天辺の飾りを外します。


天辺の飾りは榊(さかき)と笹(ささ)です。この飾りは支柱が建てられていたところの地面に突き刺すのです。
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昔は木曽の部分はコンクリートではなく、木で出来ていて取り外しが出来ていたそうです。今はコンクリートは移動できないのでコンクリートの基礎の間に笹と榊の飾りを挟み込みます。つまり昔は地面に飾りが単独で突き立てられていたのです。
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2枚目の幟もたたみます。
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皆で支柱を運び始めます。
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支柱は保管用の棚に並べます。
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支柱を保管場所に置いて概ね作業は終了です。支柱の天辺の飾り(笹と榊)がコンクリートの土台の部分に挟むように立てられているのが判ってもらえると思います。
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木のリングと幟(のぼり)は来年の10月8日まで大切に保管されます。
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無事に作業が終わって、リーダーの方からの、終了の挨拶で、解散です。
作業を始めてから18分後でした。建てる時は約50分なので半分以下の時間で出来たことになります。
下高野の天満宮には現在は常駐の神主さんはおられないので、10月10日の大例祭は、神主さんに来てもらって行われました。沢山の人が参加するのではなく5年に一度回ってくる役員の方だけが参加するそうです。したがって一世帯一人の参加なので参加者は最大で9人までだそうです。ただし5年のサイクルで考えればすべての世帯の人が参加していることになるのです。



2015年10月12日掲載 タイトル: 下高野の例大祭の幟建て

2015年10月8日に千葉県八千代市の下高野地区で大きな幟(のぼり)を建てるイベントに参加させてもらいました。先ずは幟が取り付けられた支柱を起こすところの作業の動画を紹介いたします。是非ともプレーボタン( )をクリックしてみてください。
左手のカメラで動画を撮りながら、右手のカメラで写真を撮っているのでカメラのシャッター音が聞こえると思います。
実は一昨年の2013年10月11日に同じ幟を見せてもらったのですが、その大きくて立派な幟に驚いて、機会があれば、幟を起こすところを見たいと思っていました。前日の10月7日に子の地区の方で、いつもお世話になっている kazuさんからメールで10月8日に起こす作業があるとの連絡を頂いたわけです。
順番に幟を建てる作業を紹介したいと思います。

10月8日の8時に皆さんが集合されました。この場所に2本の幟(のぼり)が建てられるわけです。


左端に丸い穴が開いている柱が幟を取り付ける2本の支柱です。下の部分は四角く、上の方は丸くなっています。
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このコンクリ―トの基礎の部分に支柱を固定します。女性の方が運んでいるコンクリートの土管は作業がしやすいように支柱を斜めに固定するものです。
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柱の根元の基礎の部分はコンクリートですが、昔は木で作られていたそうです。これが当時の柱を取り付ける根元の部分です。
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倉庫を開けているところです。
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倉庫には支柱の上野部分とロープが保管されています。
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こちらが幟と、支柱に停めるための輪です。
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みんな総出で支柱の下の部分を保管場所から移動します。
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これから支柱を作業場所にセットするのです。
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柱の一番下にパイプを入れます。このパイプを中心に起こしていきます。
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支柱は2分割になっており、つないで長くしまう。
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支柱の上の部分を差し込んでいるところです。
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支柱に幟を取り付ける目の輪を入れます。


支柱の先端には飾りの笹を取り付けます。


横棒を支柱に取り付けているところです。


幟を横棒と支柱に入れた輪に取り付けているところです。


3本のロープを柱にしっかりと結びつけます。


このロープを使って支柱を起こすとともに起こした後に支柱が垂直になるように固定します。
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支柱に取り付けた幟をロープを引っ張って起こしていきます。左手のカメラで動画を撮りながら、右手の重たいカメラで写真を撮ったので、結構、苦労させられました。
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七雄は徐々に起きて行きました。
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垂直になったところでコンクリート基礎に固定用の木を差し込みます。
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これがコンクリートの基礎に木を差し込んだ写真です。
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この後、3本のロープを三方に引っ張って支柱を垂直にします。
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3本のロープは電柱や木にくくりつけて固定します。
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こちらのロープは大きな木の根の部分にくくりつけています。


2本目の幟も同じように建てます。別の角度からの動画なので是非ともこちらも見てほしいです。2本目の幟建ての撮影に関しては動画に専念いたしました。


2つの幟が建ちました。
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建てられた幟の前で皆さんの記念写真もいたしました。この時8時48分だったので約50分で2本の幟が建てられたことになります。


10月11日13時30日の写真です。本来は10月11日の13時から幟を降ろす作業に入るとのとのことですが、前日の夜から、この日の午前中は雨が降っていたことから幟を降ろすのは断念したようです。幟が完全に乾いてから降ろすものと思われます。
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現在は黄色の楕円の場所に2本の幟が建てられていますが、昔は2本の幟は別々に空色の楕円の部分に建てられていたそうです。保管場所から運んで建てるのが大変なことから保管場所の黄色の楕円の部分に2本まとめて建てられるようになったとのことでした。
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クリックすると拡大航空写真で場所を紹介します。
  天満宮(菅原神社)
  現在の幟(のぼり)の設置場所
  昔の幟(のぼり)の設置場所
  下高野館跡 (戦国時代の城 右の写真)



2013年10月16日掲載 タイトル : 下高野の例大祭の幟(のぼり)
2013年10月の記事→ポチッ
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クリックすると拡大いろんな伝統行事が行われている千葉県八千代市下高野地区で神社の例大祭が10月10日に行われて、2本の幟(のぼり)が立てられていると、10月10日の夕方にコメントで教えていただいたので、翌日の2013年10月11日の10時ごろに見に行きました。午後の1時に幟を倒すと教えていただいていたので午前に行くことにいたしました。教えられた通り、下高野地区の公会堂に立派な幟が2本立てられていました。2つの幟は同じように見えますが、実は違うのです。わかりますか?  答えは下に書かせていただいております。
幟を見た後に神社によって帰る途中で偶然にも、今回のことを教えていただいたkazuさんに会えて例大祭の行事のことを、いろいろと教えていただきました。
例大祭(れいたいさい / 例祭)を調べてみると、神社で毎年行われる祭祀のうち、最も重要とされているものだそうです。一般的に例大祭は年一回、多くは祭神や神社に特別の由緒のある日に行われるそうで。例えば人物神を祀る神社ではその人物の誕生日や命日です。特に由緒のある日のない場合は、春祭りや秋祭りをもって例大祭としているそう。例大祭が行われる日は毎年一定で、変えることはできないものとされています。下高野でも10月10日で決まっており、変わることはないそうです。
神社は菅原道眞が祀られてしますが、菅原道眞の誕生日は承和12年6月25日(845年8月1日)で命日は延喜3年2月25日(903年3月26日)で10月10日でないので誕生日や命日とは別の由緒のある日のようです。
現在の新しい幟は1982年に奉納されたもので以前のものよりも分厚い生地が使われたそうです。
上で質問させていただいた2つの違いの答えはそれぞれが表と裏の関係になっているのです。写真だと右の幟が文字かちゃんと読めると思いますが、左の幟は文字か左右反対なのです。つまり向こう側から見ると字が読めるのです。どの方向から見てもわかるようにした先人の知恵なのかもしれません。
幟には奉納天満宮昭和五十七年十月吉日下高野氏子中紀佑民謹書の文字が書かれていました。右の写真をクリックすると拡大するので左右の違いが、わかりやすいと思います。太い竿ですが、高さがあるので上から3分の1付近を、3方向からロープで引っ張っています。3本×2で計6本の太いロープも迫力がありました。

行事は先ず10月8日に、この幟を建てもことから始まるそうです。例大祭の告知が目的なのだと思います。そして10月10日に神社で神主さんに来ていただき例大祭が行われるそうです。10月8日が雨の場合は幟は立てないで10月10日の例大祭のみが行われるそうです。そして10月11日の午後に幟が倒されて例大祭の行事が終了だそうですが、10月11日が雨の場合は倒す日を延ばしていくそうです。いずれにしても幟が完全に乾くまで待つそうです。
10月8日以降、台風24号の影響で少し雨が降りましたが、この日は強風の上に快晴で幟も完全に乾いたようなので、予定通り13時に倒すと言われていました。
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幟の布地は非常に分厚くて丈夫のようでした。以前に強風でちぎれたことがあったので分厚くされたそうです。この写真でも分厚さが感じてもらえるのではないかと思います。かなりの重さだと思います。
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これが、幟を垂直の竿に止めている輪で、木をくり抜いて作られている貴重なものだそうです。この輪は篠を火であぶって曲げ輪にしているものだそうです。木をくり抜いて作られているのは竿の継ぎ目の部分だそうです。以前に破損したことがあり、今回も強風で破損を心配されていましたが、すべて無事だったようです。これだけ立派な幟はなかなか見ることのできない珍しいのだと感じました。


幟を見た後に例大祭が行われた神社にも行ってみました。神社は以前に紹介した下高野館の記事の中で書いていた菅原神社です。その菅原神社に行く途中には八千代市で指定されている立派な保存樹の間を抜けていきます。
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こちらが10月10日に例大祭が行われた菅原神社です。天満宮とも呼ばれています。一般的に天満宮は菅原道真を祭神とする神社で、天満神社や菅原神社や天神社と呼ばれることがあるそうです。また通称として「天神さま」や「天神さん」とも呼ばれていることがあります。下高野では菅原神社となっているようです。
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鳥居には真新しい注連縄が取り付けられていました。例大祭のために新しい注連縄に取り換えられたのだと思います。あるいは例大祭の時に取り換えられたのかもしれません。その点はkazuさんに聞き忘れました。
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これが新しい注連縄です。以前に藁の大蛇を作る行事に参加した時に注連縄を作る名人の方がおられたので、その方が作られたのだとおもいます。


横に置かれていた古い方の注連縄の具合からも最近に取り換えられたことが伺えました。下高野地区には昔からの伝統行事が沢山残っています。これは地元の方々が伝統行事を大切にされてきたためだと思います。今までに体験させていただいたり、記事に書いたり、お話を聞かせていただいた下高野地区の伝統行事です。着色タイトルをクリックすると記事を表示します。
  庚申塔   7年ごとに奉造(次は2021年)
  庚申講
  十九夜塔 7年ごとに奉造(次は2021年)
  女人講
  藁の大蛇の辻切り
  伝統的な節分行事
  出羽三山参拝とボンデン塚の奉造
  奥州講とボンデン飾
  大師参り
  菅原神社の例大祭