細身のバウムクーヘン [土産]
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最近は新しいスイーツが沢山出てきています。でも昔ながらのスイーツも美味しいです。その中でバウムクーヘンの変わらない味を伝えてくれているのがユーハイムです。新しい味も食べたくなることもありますが、昔の味を食べたくなることもあります。
昔ながらの美味しさを急に食べたくなって家内が出かけたときに買って来たのが、今回のKARL JUCHHEIM(カール ユーハイム)です。
1950年1月に神戸に設立されたユーハイムの創始者、カールユーハイムの名を冠したバウムクーヘン専門ブランドだそうです。カールの焼くバウムクーヘンはドイツの製法や土地の配合を大切に、日本人の味覚に合うよう努力を重ねて完成された逸品で今でもしたわれているのだと思います。バウムクーヘンといえば太いイメージでしたが細身のものが売られていました。
さっそく切っていただきました。昔ながらの変わらぬ味に満足しました。細身だと輪切り切ることになるので食べる人に名前の由来である木の年輪を感じてもらえる気がします。
バームクーヘンと表記されることもあるが、ドイツ語のBaumkuchenの発音からバウムクーヘンと呼んだほうがいいので方が近いそうです。
バウムクーヘンは専用の開放型オーブンで直火で生地を焼き上げます。生地はバター、鶏卵、砂糖、バニラ、マジパン、ラム酒、水などで作られて、芯になる棒の表面に生地を少量かけてバーナーで焼くと、表面が焦げた厚さ1~2mmの薄い層ができます。焼けた層の上に生地をかけながら焼く事を繰り返し、薄い層を10~20層程度できたところで芯を抜いて輪切りにすると、バーナーで炙った際に出来たこげと内側の白い部分が層状に表れ木の年輪のように見えるところからBaumkuchen(木+ケーキ)の名前になったようです。
今回のブランド名になったカール・ユーハイム氏は1919年、第一次世界大戦の青島攻略時に日本軍により占領された青島から日本へ連行されたドイツ人菓子職人でした。カール・ユーハイム夫妻が広島県物産陳列館(現:原爆ドーム)にて開催された「ドイツ作品展示会」で日本初のバウムクーヘンの製造販売を行いました。その後夫妻は横浜へ移り住み、店を開きましたが1923年に関東大震災により店を失い、今度は神戸へと移り、再び店を開きました。その後、日本、ドイツ共々第二次世界大戦で負けたことにより、ユーハイム一家は国外退去処分にさせられましたが、戦後再来日したエリーゼ・ユーハイム夫人を社長に迎えて会社組織化して再出発するなど波乱の人生を送った人なのです。