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フランス最古の木造教会 サント・カトリーヌ教会 [オンフルール]

写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。
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モンサンミッシェルツアーで途中で寄ったのがセーヌ川の河口の左岸にある港町であるオンフルール(Honfleur)です。オンフルールは観光の町としても知られ、上の写真の旧港の風景は印象派の絵画の題材にもなっているそうです。画家のウジェーヌ・ブーダンや、作曲家のエリック・サティの生地でもあるそうです。この町にも当然教会があります。フランスだけでなくヨーロッパの教会は全てと言えるほど石で作られた教会ですが、こちらの教会は木造で詰まられているのです。それもフランスで現存する最古の木造教会なのです。その木造教会の名前はサント・カトリーヌ教会(Saint Catherine's Church) で、旧港からは矢印の位置に見えました。

航空写真で見ると下記の位置です。オンフルールは旧港や木造の教会だけでなく木組みの古い町並みも有名です。規模は小さいけれども旧港の雰囲気は南のマルセーユの旧港に似ていました。
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オンフルールは自由行動ですが時間が45分だけなので旧港脇の道を急いでサント・カトリーヌ教会に向かいました。
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この坂を上ったところの右側にサント・カトリーヌ教会がありました。
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これがサント・カトリーヌ教会(Saint Catherine's Church)です。航空写真で見て判るように、ここから奥に長い建物で、写真の部分には祭壇がありました。 入口はこちらの反対側にありました。
オンフルールは港町であることから沢山の船大工が住んでいて、その船大工たちが中心になって15世紀から16世紀に建てられた教会です。基礎以外はすべて木材で作られています。教会から独立して横に並ぶ木造の鐘楼と共に、オンフルールの町のシンボルとなっています。
この場所にはもともと石造の教会が建っていましたがイギリスとの百年戦争(1337~1453年)で破壊されてしまいました。戦後、町が復興するときに資金難からオンフルールの町の船大工や漁師たちが立ち上がって安く作れる木造の教会を作ったそうです。造船の知識や技術を利用して当時の流行であったゴシック式の教会と鐘楼を立てたそうです。
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こちらがサントカトリーヌ広場を挟んで建てられている鐘楼です。石造では鐘楼は教会の上にありますが建物が木造であることから重量の関係で鐘楼は別棟で建てたそうです。支えられた柱があるなど相当の試行錯誤で作られたものだと想像します。別棟になったのもそのような試行錯誤の中から出て来た最後のアイデアだったのかもしれません。
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鐘楼だけを拡大いたしました。木造でゴシック式の鐘楼を作るのは苦労があったのだと思います。クリックすると拡大

教会の本棟と鐘楼の位置関係です。教会の本棟の大きさをGoogle航空写真で測ってみると建物の大きさは幅23mで長さが47mでした。入口部分の出っ張りを含めると全長は50mにもなります。この大きさの木造教会はフランスではサント・カトリーヌ教会だけだと思われます。教会の入口側からの写真を撮り忘れていたので不本意ではありますがネットからクリックすると拡大右の写真を転用させてもらいました。調べた範囲ではありますが、次の5つの称号がサント・カトリーヌ教会に与えられるのだと思います。5番目は推測です。
・フランス最古の現存木造教会
・フランス最大の木造教会
・大型教会でのフランス唯一の木造教会
・船大工が作ったフランス唯一の大型教会
・鐘楼が別に設置されたフランス唯一の教会


ここからは教会の内部の写真を紹介します。
クリックすると拡大こちらの教会は船大工によって造船技術によって作られたため、教会内部の天井は船底の形をしており、2艘の船が並んでいるように見えます。こちらの教会内は驚くほどの静寂の中にあったのでシャッター音が出る一眼レフでの撮影は遠慮して娘と同じG7Xで撮りました。
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厳かな雰囲気が漂っていました。上段の窓は全てステンドグラスでした。
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角度変えた位置からの写真です。木の柱が独特の雰囲気を感じさせてくれました。船大工の思いが込められているのだと思います。
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天井が船底の形になっていることが分かりやすい写真を掲載いたします。祭壇側から入口方向を撮ったものです。天井のライトアップ装置が付けられているようでしたが、我々が来た時は使われていませんでした。観光客が少ない日(月曜日)あるいは時間帯だったようです。
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上の船底の形が判りやすい写真は、こちらの写真から天井部分を切り取って露出調整(明るく調整)いたしました。こちらの写真には立派なパイプオルガンが写っています。
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別のパイプオルガンもありました。沢山の絵画も飾られていました。
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不思議なものがあったまで写真を撮っておきました。
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ローソクの明かりが雰囲気を出してくれていました。
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このような小さな祭壇が設けられた空間もいくつかありました。


若い女性の写真が飾られた気になる小さな祭壇もありました。聖テレーズの祭壇です。テレーズは19世紀フランスのカルメル会修道女で、本名はマリー・フランソワーズ・テレーズ・マルタンです。修道名は「幼きイエスのテレーズ」です。カトリック教会の聖人にして33人の教会博士の一人で、24歳という若さで世を去りましたが、彼女の著作は今日でも世界中で広く読まれ、日本でも人気のある聖人の一人です。
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建物は2棟がくっついた形になっており中央の柱を挟んで左右それぞれに祭壇が設けられていました。
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こちらが左側の祭壇です。
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そしてこちらが右側の祭壇です。
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周囲はステンドグラスで飾られていました。
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特に正面の祭壇上のステンドグラスは見事でした。クリックすると特別に拡大するようにいたしましたので是非ともクリックしてみてください。
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中央の窓の右下の部分を拡大いたしました。
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オンフルールの場所を紹介します。
右の写真のマイバス手配の車で行ったモンサンミッシェルツアーの報告はクリックすると拡大引き続きさせていただきます。
  マイバス事務所
  オンフルール
  モンサンミッシェル
  サービスエリア
  料金所
 A-B 車のルート 396km



印象派のモネ(Claude Monet 1840年~1926年)も、今回の教会の鐘楼を描いていました。
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