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王女たちの部屋 [ヴェルサイユ宮殿]

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前記事で紹介した2階の戦闘の回廊を見た後は、1階に降りて王女たちの部屋のエリアに行きました。上の配置図はヴェルサイユ宮殿中央部の1階の間取りを示しており、緑色で塗られている部分が、王女たちの部屋(居室)として公開されている部分です。その部分の部屋の名前を紹介いたします。部屋はヴィクトワール王女関係とアデライド王女関係とその他で分類いたしました。
ヴィクトワール王女 アデライド王女 その他
 ② 第1控えの間  ⑧ 奥の間  ① 下の回廊
 ③ 貴人の間  ⑨ 寝室  ⑪ オクトンの間
 ④ 大広間  ⑩ 大広間  
 ⑤ 寝室    
 ⑥ 奥の間    
 ⑦ 読書の間    

アデライード王女とヴィクトワール王女は1歳違いの姉妹で、二人共にヴェルサイユ宮殿で誕生いたしました。2人はフランス国王ルイ15世と王妃マリー・レクザンスカの四女と五女です。下の絵は二枚ともにWikipediaから転用させていただきました。
 左の絵 アデライド王女   1732年3月23年~1800年2月27日
 右の絵 ヴィクトワール王女 1733年5月11日~1799年6月07日
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王女たちの部屋の場所をGoogle地図で表示しました。
  ヴェルサイユ宮殿
  王女たちの部屋 1階  
  戦闘の回廊   2階


それでは①~⑪の部屋の写真を紹介したいと思います。

① 下の回廊
2階にある「鏡の回廊」の真下にあります。鏡の回廊ほどの長さはありませんが約40mの長さがある回廊です。
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こちらは回廊の南端の壁です。この壁の奥には王子たちの部屋があります。ただし、入口は閉鎖されているので行くことは出来ません。
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こちらが回廊の北の端の壁です。左側の通路を進むと王女たちの部屋に進むことが出来ます。
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回廊の中にあった石像です。
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② ヴィクトワール王女の第1控えの間
(Première antichambre de Madame Victoire)
ここは元はルイ14世の浴室の間でした。当初は壁と床には多色の大理石のはめ込みの装飾と、ランス産大理石でできた八角形の大きな浴槽がありました。この浴槽は現在はオランジュリーにあるそうです。その後、執務室として、トゥールーズ伯爵が1692年から1724まで、トゥールーズ伯爵夫人が1724年から1750年まで、またアデライド王女が1752年から1753年まで使用したそうです。1755年から1767年までソフィー王女が寝室にした後、同王女の第一の控え間、その後1769年にはヴィクトワール王女の第一の控え間となったそうです。
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③ ヴィクトワール王女の貴人の間(第2控えの間)
(Seconde antichambre de Madame Victoire)
もとは浴室の部屋だった場所だったそうです。その後、トゥールーズ伯爵、伯爵夫人、その後アデライド夫人の第二の控えの間、そしてヴィクトワール王女がこのアパルトマンを姉妹のソフィーとルイーズと共に使用していた時の彼女の寝室になります。1767年、第二の控えの間になりました。
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木工細工は、ヴィクトワール王女の時に作られたと思われています。ブラン・ド・フォントネによるサヴォヌリー製の屏風と、鏡に取り付けられたマルタン製ワニス塗りの掛け時計が印象的でした。
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④ ヴィクトワール王女の大広間(Grand cabinet de Madame Victoire)
この部屋も、もともと浴室の居室の八角形の間だったそうです。こちらの部屋には沢山の調度品がありました。
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丸いテーブルと椅子も印象的でした。
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別の角度から見た部屋の景観です。見事な調度品がならんてせいるのかわかってもらえると思います。日々の、彼女たちの華麗な生活が伝わってきます。
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⑤ ヴィクトワール王女の寝室(Chambre de Madame Victoire)
この部屋がヴィクトワール王女の寝室として使われるようになったのは1769年からです。それまではトゥールーズ伯爵、伯爵夫人、その後アデライド王女、そして最後に末の王女たちの第二の控えの間として使われ、1767年にソフィー王女の寝室として使われました。
見事なベッドが印象的でした。
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別の角度からの写真です。
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⑥ ヴィクトワール王女の奥の間(Cabinet intérieur de Madame Victoire)
この華麗な小部屋と図書室はもともとは1つの部屋で、トゥールーズ伯爵夫人の控えの間でしたが1767年に分割され、この小広間(ヴィクトワール王女の奥の間)と図書室になったそうです。
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沢山のテーブルと椅子が置かれていました。
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⑦ ヴィクトワール王女の読書の間(Bibliothèque de Madame Victoire)
戸棚には王女たちの紋章の入った製本が所蔵され、王女たちの姪に当たるエリザベット王女の所有であった地図コレクションの入った手箱、アデライド王女のために1775年に納品されたセーヴル製の中国的装飾モチーフの磁器製コーヒーセット、数字とヴォクトワール王女の紋章入りのテーブル用の真紅の鐘があります。
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傾斜のある机は、ソフィー王女とルイーズ王女がフォントヴローの修道院から戻ってきた1760年に、彼女たちのために納品されたものだそうです。椅子は、ベルヴュー城でのヴィクトワール王女の家具調度品の一部として使われていたそうです。
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⑧ アデライド王女の奥の間(Cabinet intérieur de Madame Adélaïde)
この小部屋は、 ポンパドゥール夫人の赤い漆の小部屋として当時は有名だったそうです。
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緑色の椅子が印象的でした。
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⑨ アデライド王女の寝室(Chambre de Madame Adélaïde)
この部屋は、1769年から1789年までアデライド王女の寝室でした。
こちらも見事なベッドが置かれており、木工細工の装飾は王女のために1766年に製作されたものと考えらているそうです。
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こちらの寝室も別の角度からの景観を紹介します。
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暖炉周辺もきれいな調度品で飾られていました。
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⑩ アデライド王女のの大広間(Grand cabinet de Madame Adélaïde)
アデライド王女の所有していた小さなパイプオルガンが印象的でした。
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この部屋を現在の形にしたのも、サランコリン製の大理石の暖炉を取り付けたのもポンパドゥール夫人だったそうです。
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こちらの部屋の調度品も見事でした。
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⑪ 射手の間(Salle des Hoquetons オクトンの間)
ここの部屋が「射手」と呼ばれたのは、宮殿内の治安を司っていた館の衛兵の着ていたチュニックが「射手の胴衣」であったところに由来しているそうです。この部屋は通常その衛兵が控えていた部屋で、1672年、武具を表した装飾がだまし絵で描かれ、 みせかけの奥まった部分に彫像が置かれました。
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こちらは「射手の間」の横にある階段です。上に上がると「王の寝室」や「鏡の回廊」がありますが、見学者は階段を通ることは出来ませんでした。
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追伸
今日2016年9月21日から9月27日まで関西に行っています。その間はネット事情の関係で皆様のところに訪問できないことお許しください。昨日9月20日は空港まで行きましたがフライトが台風16号のために欠航となったために、今日に移動します。