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ホノルル美術館 絵画編 [ハワイ]

写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。
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ハワイ旅行の到着日(1日目)の最初に来たのが前記事でも紹介したホノルル美術館(Honolulu Museum of Art)でした。ここに来るまではハワイの芸術品が多く集められた美術館だと思っていましたが、クリックすると拡大右の写真のゴッホの作品のような世界中の著名な作家による作品が集められた美術館でした。ホノルル美術館は96年前の1922年設立され、1927年開館した歴史ある美術館でもありました。つまりホノルル美術館は芸術品を鑑賞するだけでなく美術館自体を史跡として見ることも出来ました。アメリカ国立及びハワイ州立史跡としても登録されているほどです。

3Dの航空写真でも分かるように広い敷地の中に最大2階建ての瓦屋根の建物で構成されていました。沢山の中庭(Courtyard)があるのもホノルル美術館の特徴でした。2Dの航空写真→ポチッ
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こちらが中央の中庭です。北側から美術館の入口側(南側)を撮った写真です。緑もきれいで建物も美しかったです。名前はCentral Courtyardです。そのほかにKinau Courtyard、Mediterranean Courtyard、Chinese Courtyard、PaIm Courtyardがありました。
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こちらはChinese Courtyardと呼ばれる中庭だと思われます。
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こちらは入口でもらったパンフレットに載っていた美術館の配置図です。緑色の部分が中庭です。冒頭でも説明させていただいたように世界の芸術品が集められた美術館で、いろんなエリアに分かれていました。全体では5万点を越えるコレクションがあるそうです。展示は一部だけのようですが日本の浮世絵だけでも1万点のコレクションがあるそうです。本記事では西洋美術のエリアを紹介したいと思います。パンフレットに載っていた配置図は斜め上空から見た形になっていましたが加工して真上から見た図にいたしました。
 西洋美術
  ヨーロッパ美術 アメリカ美術 その他地域 近代美術
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 アジア美術
  日本美術 韓国美術 中国美術 その他地域
 アフリカ、太平洋諸島、アメリカの伝統的な美術
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この部屋はヨーロッパ美術のエリアです。我々のよく知っている作家の作品が沢山ありました。
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ゴーギャンと言えばタヒチだと思います。長く住んでいたタヒチへ移住する決心をした背景には、ヨーロッパ人の物質主義的な欲望や価値から自由になりたいという願いあったと言われています。
 作家 ポール・ゴーギャン(Paul Gauguin) 1848年~1903年(満54歳没)
 作品 タヒチの浜辺の女たち
 制作 1891年~1894年
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全ての作品には英語の説明が付けられていましたが、日本人になじみのある作家の作品に関しては日本語の説明もありました。
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ピサロの作品もありました。ピサロは最晩年になるまで画家としての活動を精力的に続けて数多くの作品に取り組み、1890年代から1900年代初頭にかけては都市景観図をいくつも制作したそうです。
 作家 カミーユ・ピサロ(Camille Pissarro) 1830年~1903年(73歳)
 作品 ボン・ヌフから見たルーヴル宮、霜の降りた冬の朝の陽射し
 制作 1901年
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こちらもピサロの作品です。ピサロは1874年から1886年までパリで開催された印象派展8回全てに出品した唯一の画家だそうです。この作品ではセーヌ河沿いの都市の生活を表現しているそうです。厚く塗った絵具が生み出す光と影などで活気ある港町を描写しています。
 作家 カミーユ・ピサロ(Camille Pissarro) 1830年~1903年(73歳)
 作品 ルーアン、サン=セヴィール、朝
 制作 1898年
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こちらはクロード・モネの作品です。モネはパリの西約65kmの小さな村ジヴェルニーに小さな家を借りのちに購入しました。水に魅せられたモネは、1893年に野生の睡蓮に覆われた池のある庭の向こう側の土地も購入して、その後30年以上にわたってモネの芸術の主題として描き続けたそうです。
 作家 クロード・モネ(Claude Monet) 1840年~1926年(86歳)
 作品 睡蓮(すいれん)
 制作 1917年~1919年ごろ
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絵のタッチを伝えたくて拡大いたしました。クリックすると同じ縮尺で全体を表示します。
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中庭が見える窓もきれいでした。
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窓越しから見た中庭(Courtyard)もきれいでした。この辺りは1階で構成されていました。ここはMediterranean Courtyardと呼ばれる中庭です。
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別の角度から見た部屋の景色です。
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ゴッホの作品です。この作品は収穫のシリーズに属し1888年6月の後半に制作された10点の中の一つだそうです。
 作家 フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent Van Gogh)
 作品 麦畑
 制作 1888年
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ゼザンヌの作品もありました。
 作家 ポール・セザンヌ(Paul Cézanne) 1839年~1906年(満67歳没)
 作品 雑木林、c
 制作 1890年
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中央の中庭を東方向から撮った写真です。やはり見事な景観でした。最初に紹介した中庭(Central Courtyard)の写真は女性の左の彫像の場所から撮りました。女性像はアリスティド・マイヨール(Aristide Bonaventure Jean Maillol)の作品「ペネロペ(Penelope)」です。ペネロペ像が置かれている台の上を歩けるようになっています。
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こちらの部屋には彫像がたくさん並べられていました。
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不思議な造形の彫像でした。こちらの部屋では、この彫像だけガラスケースに入れられていたので貴重なものに感じられました。説明書からキクラデス文明(Cycladic civilization)の紀元前2500年~2400年の女性像だそうです。つまり4500年前から4400年前の古いものであることが分かりました。キクラデス文明は新石器時代から青銅器時代初期にエーゲ海のキクラデス諸島に栄えた文明で、エーゲ文明に含められるそうです。栄えたのは紀元前3000年頃から2000年頃で、クレタ島のミノア文明よりも古くなります。本写真をクリックすると彫像の部分を特別に大きく拡大いたします。
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こちらの部屋では日系の人の大きな絵が正面に飾られいてました。
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本作品は絵の構図や題名から、2001年9月11日の同時多発テロや2004年のインド洋の大津波など、この時代の多くの悲劇を題材にしているようです。絵の中の2つのバベルの塔は、倒壊したワールドトレードセンター・ツインタワーを暗示させていると感じられます。
この大きな作品は日系人作家が描いたものです。寺岡政美は広島県尾道市で1936年に生まれた日系アメリカ人の画家で、米国ハワイ州ホノルル郡ワイマナロに在住しているクリックすると拡大そうです。
ワイマナロは相撲の元横綱の曙の出身地でもあります。
 作家 寺岡政美(Masami Teroka)
 作品 The Cloisters / Tsunami
 制作 2002年~2005年
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本作家は日系人であることから興味がある方もおられると思うので枠内に説明内容を紹介します。説明板の写真をクリックすると拡大するのでそちらでも読むことが出来ると思います。
クリックすると拡大Masami Teraoka (American, born Japan 1936)
The Cloisters / Tsunami, 2002-5
Oil on canvas in gold-leaf frame
Gift of Don and Pamela Lichty, 2007(13769.1)
Many of today's artists engage contemporary themes by referencing traditional art history. Since the 1990s, Honolulu-based artist Masami Teraoka has been producing large-scale figurative paintings that address controversial social and political issues. Borrowing his visual vocabulary from Italian and Northern Renaissance painting, Teraoka constructs parables that conflate the evils and misfortunes of the past with the ills of the present. The Cloisters / Tsunami, begun after the events of 9/11, alludes to the biblical account of the Tower of Babel, suggesting a profound lack of comprehension and empathy between and among people and cultures. The painting features twin Towers of Babel under siege, while in the foreground citizens of Babel-whose acts of hubris have brought about the siege-take fight. Teraoka's razor-sharp commentary is aimed at hypocrisy in organized religion, regardless of creed, when acts of violence against people are perpetrated as articles of faith.

沢山の部屋がありました。
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253年前となる1765年の古い作品です。
 作家 Jean-Baptiste Pillement 1728年~1808年(79歳没)
 作品 A Chinoiserie Procession of Figures Riding on Elephants with
    Temples Beyond,c.
 制作 1765年
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こちらはアメリカ美術エリアです。
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アメリカ人ですが、主にロンドンで活躍したそうです。印象派の時代のひとですが、浮世絵をはじめとする日本美術の影響が濃く、クリックすると拡大印象派とも伝統的アカデミズムとも一線を画した独自の絵画世界を展開したそうです。
 作家 James McNeill Whistler 1834年~1903年 (69歳)
 作品 Arrangement in Black No. 5 : Lady Meux
 制作 1881年
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クリックすると拡大フォーヴィスム(野獣派)のリーダー的存在のアンリ・マティスの作品もありました。
 作家 アンリ・マティス(Henri Matisse) 1869年~1954年
 作品 Annelies, White Tulips, and Anemones
 制作 1944年
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いろんな作風の部屋がありました。
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こちらも近代美術のエリアだと思います。
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ジョルジョ・デ・キリコはイタリアの画家であり彫刻家で、形而上絵画派を興し、後のシュルレアリスムに大きな影響を与えたそうでクリックすると拡大す。
 作家 ジョルジョ・デ・キリコ
    Giorgio de Chirico 1888年~1978年
 作品 The Greal Machine
 制作 1925年
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沢山の絵画が展示されていました。ここはWorks on paperと呼ばれる作品が展示されているエリアです。
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本記事で紹介した作品は青枠エリアに展示されていました。赤枠部分の作品は後日紹介します。赤枠エリアの右側のRobert Allerton Art Libraryと書かれている部屋はア-ト専門図書館で、麻布美術館から寄贈された15,000冊もの書籍が収蔵されています。
 青枠 西洋美術エリア
 緑枠 Modernismエリア
 赤枠 Temporary exhlbitions
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