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ふるさと歴史展 2018年は下高野 [風習・歴史]

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千葉県八千代市で2018年12月1日~2日に、ふるさと歴史展がありました。よく見ると正確には「ふるさと歴史展」ではなく「ふるさとの歴史展」でした。今年のテーマは上に書かれているように下高野(しもこうや)地区で昔から続いている伝統文化でした。私が住んでいるのは佐倉市ですが下高野は隣接した場所で私の家から歩いて行けることから今までに下高野の伝統行事の記事を下記のように掲載させて戴いました。最初の記事に下高野のkazuさんからコメントを頂いたことをきっかけにいろんな行事に参加させていただきました。今回のふるさと歴史展に関してもkazuさんに教えていただいて12月1日に見に行きました。そのふるさと歴史展に関して報告させていただきます。ふるさと歴史展が行われたのはオーエンス八千代市民ギャラリーです。着色タイトルをクリックすると記事を表示します。
2018年12月 ふるさと歴史展 2018年は下高野
2018年11月 小島泰堂が青菅に作った学校 泰楽文園(泰堂塾)
2017年02月 下高野の辻切り 2017年 今年も参加させていただきました。
2016年02月 下高野の辻切り 2016年
2015年10月 下高野の例大祭の幟倒し
2014年03月 十九夜塔の建立式典 下高野
2014年02月 下高野の辻切り 2014年
2013年10月 下高野の例大祭の幟(のぼり)
2013年06月 戦国時代の城 下高野館(しもこうや やかた)
2013年02月 下高野の辻切り行事に参加させていただきました。
2013年01月 辻斬りではありません。辻切りです。
2012年07月 下高野の奥州講の行事を体験させていただきました。ぼんてん塚
2011年10月 下高野の庚申塔
2010年01月 下高野の辻ぎり

左が八千代市の範囲で右が下高野の範囲で、同じ縮尺の地図です。下高野の人口は八千代市全体の約0.1%で、今回の多くの伝統行事が残っている地域に限ると八千代市全体の0.05%以下なのに対してに石造物は八千代市全体の数の10%近くが下高野に残っているそうです。さらに生活の中に古くからの伝統行事も沢山残されている特別な場所でもあるのです。地図をクリックするとそれぞれオリジナルGoogle地図を表示します。
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今回のテーマの舞台となった下高野の景観を動画で紹介いたします。 是非ともプレーボタン( )をクリックしてみてください。下高野地区の雰囲気を感じてもらえるかもしれません。戦国時代の、この周辺には臼井城を守る出城(井野城先崎城小竹城など)がいくつかあった場所でもあります。前で書いている3つの城と比べると、史文書の記述は少ないようですが、下高野にも高台に下高野館(下高野城)が建っていたと伝えられているそうです。動画の中の途中でズームしていく小高い場所が下高野館があったところです。


こちらが「ふるさと歴史展」が行われたオーエンス八千代市民ギャラリーがある建物(施設)です。施設の日本語と英語の正式名は次の通りです。TRCは株式会社図書館流通センターの略称のようです。そのことからオーエンスは株式会社オーエンスのことではないでしょうか。
 日本語 TRC八千代中央図書館・オーエンス八千代市民ギャラリー
 英語  Yachiyo City Central Library & Public Gallery
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施設の航空写真です。3年前の2015年7月1日に開館したそうです。最寄駅はここから南東方向にある東葉高速線の村上駅で徒歩約10分(865m ━━)です。航空写真の中のマイナスのアイコンを2回クリックすると駅が表示されます。
右上のアイコン[拡大地図表示]をクリックすると、下高野と上高野と井野と小竹の辻切り(藁の大蛇)の設置場所を表示します。


下高野の「ふるさと歴史展」の展示場の入口です。入口の左側に小さくオーエンス八千代市民ギャラリーと書かれています。
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午後1時になるとオープニングセレモニーが始まりました。八千代市郷土歴史研究会の会長の挨拶で始まりました。
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今回のふるさと歴史展を開くに際して協力した下高野の方々も沢山参加されていました。
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八千代市の服部友則市長からの挨拶もありました。
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今回のふるさと歴史展は八千代市郷土歴史研究会の人達によってまとめられたそうですが、下高野の方々も協力して展示資料が作られたそうです。そのため郷土歴史研究会から下高野の人達に感謝状が贈られました。受け取っておられるのは下高野地区長の方で、辻切りの行事などに参加させてもらった時にはお世話になった方でもあります。
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下高野の方へのセレモニーの続きです。
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郷土歴史研究会と下高野の方の記念写真です。感謝状には八千代市下高野の皆様と書かれていました。内容は次の通りです。
感謝状 八千代市下高野の皆様
当会では本年「旧村下高野の総合研究」に取り組み大きな成果をあげると共にこのたびシ団八千代第四三号の発刊並びに市民文化祭において展示発表を行うことが出来ました。
これはひとえに下高野の皆様の絶大なご支援の賜物であります。
よってここに衷心より感謝の意を表します。
 平成三十年十二月一日  八千代市郷土歴史研究会  会長 田中 巌
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ケーブルテレビ「J:COM」の方も取材に来られていました。
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会場の風景です。奥の方に藁で作られた大蛇(辻切り)が天井から吊り下げられています。
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クリックすると拡大こちらが辻切り(藁の大蛇)です。地区長さんが作られたそうです。実は地区長さんは注連縄作りの名人なのです。藁の大蛇と注連縄は作り方が共通しているそうです。右の写真は実際に境界の辻に藁の大蛇を取り付けているところです。
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郷土歴史研究会の方々が、それぞれ研究テーマを決めて調査した内容を発表する形式だそうです。研究した方がそれぞれ説明をしていただけるのです。
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郷土歴史研究会では、下高野の歴史調査・研究は10のテーマを決めて2017年12月から2018年11月までの1年間かけて行われて今回の展示会の一部に使われたようです。10テーマは①庚申講、②天神ビシャ・初午ビシャ、③不動ビシャ、④梵天飾り、⑤天道念仏、⑥彼岸念仏、⑦奥州講、⑧ひつじまつり、⑨十九夜講、⑩菅原神社例祭でクリックすると拡大す。
ここでは④の出羽三山にまつわる伝統行事に使われる実物の6本のボンテン飾り(梵天飾り)も置かれていました。右の写真は実際に行われた伝統行事「梵天飾り」で、クリックすると拡大いたします。
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ここは百姓一揆に関する説明が展示されているコーナーです。人形も置かれていました。
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すすきの可愛い飾り物も置かれていました。
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時間と共に見学者が増えてきました。第1展示室(78.70㎡)と第2展示室(110.90㎡)と展示室ホール(84.30㎡)が使われていて可動式の仕切り壁でレイアウトされていました。
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郷土歴史研究会の活動写真や今回のポスターも展示されていました。
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下高野では今でも沢山の行事が行われています。それを説明した表があったので紹介いたします。頭の※は私が過去に記事で紹介したことがある行事です。
 庚申講      1月 正月を除いた最初の申の日
 天神ビシヤ    1月 25日
 不動ビシャ    1月 28日
※辻切り      1月 月末の吉日
※ボンテン飾り   2月 14日
 天道念仏     2月 15日
 彼岸念仏     3月 春分の日
 千葉寺 ご接待  4月 10日前後
 末祭り      7月 最初の末の日
 宮なぎ      7月 15日
 奥州講      7月 末の日曜かその前の日曜
クリックすると拡大 念仏講      8月 14日
 施餓鬼念仏講   8月 16日
 孟蘭盆念仏講   8月 24日
 彼岸念仏     9月 秋分の日
 弁天ビシャ    9月 25日
 菅原神社例大祭 10月 10日
※ 幟立て    10月 8日
※ 幟返し    10月 11日
 年始参り準備等 12月 31日
 長寿会      毎月 1日
 念仏講      毎月 12日
 お不動様     毎月 27日
 十九夜講     隔月 19日
※十九夜塔石建て 7年に一度
 庚申塔石建て  上と同時 次は2021年

クリックすると拡大クリックすると拡大下が下高野の庚申塔に関わる石造物の説明パネルです。
下高野の庚申塔に関しては私も沢山記事に書きました。下高野では24基の庚申塔が現存しています。最も古いのが享保12年の庚申塔です。現在でも7年ごとに建てられていて、最も新しいのが平成26年の庚申塔です。
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下高野の神社と寺院関係の説明パネルでクリックすると拡大す。
今まで長い間、下高野の菅原神社(天満宮)の創建時期は不詳でしたが、一之鳥居の再建時(2000年)に欅造の旧扁額の裏側に元和四戌午年正月二十三日の刻記が発見されて菅原神社(天満宮)の創建年が判明したそうです。元和4年1月23日は西暦(グレゴリオ暦)では1618年2月18日になります。干支年は戊午で、干支日は甲申 で、六曜は大安で、曜日は日曜日です。ちなみに一部の教会で使われているユリウス暦だと1618年2月8日になります。江戸幕府が始まった1603年3月24日から14年10ケ月目に創建されたことになります。
クリックすると拡大右の写真をクリックすると創建時(400年前)の扁額を拡大いたします。2000年に扁額の裏の文字を見つけたのは大発見だと思います。皆さんの探求心で、今までの謎が1つ解けたことになります。
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クリックすると拡大クリックすると拡大貴重な文化財も展示されていました。右の透明ケースに入っているのは菅原神社(天満宮)の創建時の扁額で、裏に年号が書かれています。左の透明ケースの中は天神像の版木です。この版木は太宰府天満宮にある版木の写しと言われています。右の小さな写真は版木と刷った大自在天神の版画です。
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下高野の念仏関係をまとめたもので、庚申講や天神ビシャが説明されています。
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このあたりを治めていた旗本の川口氏3代に関する記述です。
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こちらは辻切りやボンテン飾りの関わるものです。
私が初めて辻切り作りに参加させていただいたのは2012年1月29日(日曜日)でした。クリックすると記事を表示2010年01月26日に掲載した記事「下高野の辻ぎり」を下高野のkazuさんが2011年10月04日に見て、コメントを頂いたのがきっかけで実現いたしました。その時にkazuさんに指導していただいているところの写真が右です。写真の左がkazuさんで右が私です。
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こちらはボンテン飾りと天道念仏に関する説明です。
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末祭りや弁天ビシャや菅原神社例大祭の説明もありました。
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下高野に遺跡や古墳があることが判りました。これは初めて知ったので近いうちに見に行きたいと思っています。
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イメキャラ やっち
クリックすると拡大約30分のミニ講演もあり、すべて聞かせていただきました。
 14時00分~ 天明3年の佐倉藩農民一揆と下高野村
 14時30分~ 郷土の偉才 小島泰堂
 15時00分~ 菅原神社の由来を考える
 15時30分~ 下高野の石造物
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クリックすると拡大今回の発表内容は雑誌「史談八千代 第43号」にまとめられています。一年に1冊発行されているようで創刊号(1976年11月)から第42号までが展示されていました。上の列の一番右が創刊号です。
創刊号を下の写真から切り取って右に掲載いたしました。創刊号のみ製本されていなかったようです。
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また第17号までは表紙のデザインが同じでしたが、第18号以降の表紙は毎回違う絵が描かれています。
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本来は有料購入なのですが、うれしいことに下高野のことが書かれた今年の史談八千代 第43号をkazuさんから頂きましクリックすると拡大た。
史談八千代の文字の右側に「白」と「鳳」の印が押されています。これは岩波白鳳先生(千葉県書道協会顧問)の書だからです。第29号から岩波白鳳先生の書が使われているようです。また中央の絵は菅原神社本殿の脇障子の彫刻です。
ISSN 1345-9694
史談 八千代クリックすると拡大
特集 旧村下高野の総合研究
                          第43号
                          2018年12月
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八千代市郷土歴史研究会
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これが中央の絵に使われた菅原神社本殿の脇障子の彫刻です。
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こちらが目次です。145ページの大作でした。貴重な資料で参考になります。
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110ページに参考資料の一覧の中に私のブログが書かれていました。郷土歴史研究会の方に参考文献扱いしてもらえるとは光栄なことです。
 参考記事URL:https://makkurokurosk.blog.so-net.ne.jp/2014-03-08
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参考文献扱いしていただいた十九夜塔の建立式典の写真を紹介します。
細長い写真をクリックすると拡大するので32基の十九夜塔を確認することが出来ると思います。建立式典での念仏講の動画も紹介します。次の建立式典はこの時(2014年)から7年後なので2021年です。
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2018年12月28日付の新聞「八千代よみうり」に今回の「ふるさとの歴史展」が掲載されていたので紹介します。八千代市郷土歴史研究会45周年記念でもあったようです。記事のタイトルは「伝統守る里・下高野を特集 地域の義民や民俗行事紹介」でした。記事の内容に興味がある方はクリックしていただくと読みやすいと思います。
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