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日光三彫刻の言われているのが「想像の象」と「三猿」と「眠り猫」です。その中で最も有名なのが「眠り猫」ではないでしょうか。最近は「三猿」も人気があるようですが、「眠り猫」は小さな彫り物だけに格別なものがあります。

その「眠り猫」は奥社(奥宮)への参道の坂下門の手前の東回廊の入口部分の軒下の正面にあります。奥社(奥宮)にお参りする人は必ず、「眠り猫」の真下をくぐるのです。


日光東照宮には多様な動物を見ることができます。これらの動物のほとんどは平和を象徴するものとして描かれているそうです。
奥社入口を護る「眠り猫」は、前足をしっかりと踏ん張っている事から、徳川家康を護るために寝ていると見せ掛け、いつでも飛びかかれる姿勢をしているとも言われていますが、一方で「猫も寝るほどの平和」であることを表しているとも言われています。
この「眠り猫」は左甚五郎の作と伝えられています。左甚五郎は江戸時代初期に活躍したとされる伝説的な彫刻職人ですが、実在の有無も含めて謎の多い彫刻士で、左甚五郎とは一人ではなく各地で腕をふるった工匠たちの代名詞であった説もあります。


上の写真はクリックすると拡大いたしますがクリックの面倒なん方のために拡大写真を掲載いたしました。本写真もクリックするとさらに拡大いたします。


「眠り猫」は小さな彫り物であることが、この写真でわかってもらえると思います。


奥社の参道側(坂下門側)から眠り猫の裏側を撮りました。写真を撮っている方が沢山おられることが判ると思います。皆さん「眠り猫」を撮っているのです。向こう側に「眠り猫」が飾られているのです。「眠り猫」の反対側、つまり手前側には2羽の雀(すずめ)が彫られています。


こちらが「眠り猫」の真裏の雀の彫刻です。雀がいても「猫も寝るほどの平和」であるとの解釈となっている彫り物です。猫が起きていれば雀は食べられてしまいますが、東照宮では猫も居眠りして雀と共存共栄していることが戦乱が終わり平和な時代がやってきたことを表しているという解釈となっているのです。


「眠り猫」と「すずめ」を近いサイズで並べてみました。「すずめ」の方は牡丹の透かし彫りが周囲にありますが「眠り猫」にはありません。真裏と言っても離れているようです。さらに寸法比率も違うようです。両方をクリックして、両方の拡大写真を比べるとわかりやすいと思います。


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