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山西省の太原のうどんのルーツのような美味しい麺を紹介したので、内モンゴルで美味しいと思った有名な蕎麦に似た麺を紹介いたします。
上の写真は莜面(ゆうめん)というそうです。地元の人に紹介してもらい行きました。原料は麦の種類で莜麦です。莜麦は日本語の検索サイトでは出てきませんが中国語のサイトでは沢山出てきます。右の写真が莜麦です。

莜麦は内モンゴルに生育するオートミール(燕麦 / エンバク 右下の写真)の一種だそうです。日本語だとハダカエンバクになるそうです。飢饉や寒さにも強い品種で、約2500年も前から栽培されているという原始的な穀物だそうです。麺にすると色合いから、見た目は日本の蕎麦そっくりで味も似ています。冷水で冷して、日本の蕎麦汁で食べると日本蕎麦のセイロの味だと思います。試してみたいです。
右の写真はWikipediaから拝借いたエンバクでクリックすると野生種の図を表示します。
日本で麺と言えば上のタイプの細い蕎麦のような麺ですが、ここではいろんなタイプの麺がありました。日本人だから細い麺を沢山注文しましたが地元の人のテーブルでは、他の麺の方が多かった気がします。昔からのなごりではないでしょうか。


手打ちしたものを蒸篭(セイロ)で蒸して出てきたものを下の暖かいスープに付けて食べます。このスープは羊肉から取ったものでなかなかの味でした。
麺はいろんな形がありますが、やはり細い麺にしたものが一番美味しかったですね。他のものはソバガキのような食感です。その蒸篭(セイロ)のまま出てきます。日本蕎麦のセイロと語源的にどんな関係なのだろうと感じました。


この前菜の真ん中に次から次ぎへと出してくれました。
蒸してあるので麺と麺がくっついてしまっているのが難点! ただしスープに浸けてしまえばばらばらになるので食べるときは問題なしです。力いっぱい蒸篭から引っ剥がしてスープに浸けるのです。


追加して別のタイプの莜面(ユウ麺)も出してもらいました。それが下の写真です。
右の写真は中国語サイトで見つけた莜面の写真です。我々が食べた莜面とそっくりでした。
下の写真の右側の麺は、もともとは見た目が蜂の巣(蜂)に似ているので、「莜面窩窩」と呼ばれていましたが、それが後に「栲栳」に似ているとされて、「莜面栲栳栳」という名前がついたそうです。こちらのお店では「莜面窝窝」の名前がつかわれていました。莜面で検索すると圧倒的に右の莜面栳栳のタイプの画像が多いのに驚きました。莜面窝窝は山西省でも食べられているようです。写真の中の右側の莜面窩窩または莜面栲栳栳が下のおばさんが作ってくれている麺です。


おばさんがガラス越しに打ってくれています。打ち手は5人くらいで、次から次へと作っていました。この写真は蜂の巣(蜂窩)に似た「莜面窩窩」を作っているところです。


お店の名前はずばり「莜面大王」! 判りやすいです。 この町一のお店のようです。内モンゴルでは別のレストランでも前菜として莜面が出てきます。いずれも冷たい麺でした。パオでの食事の前菜や羊のしゃぶしゃぶの時の前菜でも出てきました。お店は内モンゴル自治区(内蒙古自治区)の包頭市にありました。右の図は内モンゴルと包頭市(パオトウ・シ)の場所を示しています。
 店名 莜面大王
 住所 包头市昆都仑区白云鄂博路
 地図 http://goo.gl/maps/0DcJJ
 電話 0472-2510665
 営業 11:00-14:00 17:00-21:00