上海では旧フランス租界地区にある花園飯店(Okura Garden Hotel Shanghai)に泊まりました。ちなみに租とは外国人居留地のことです。

下の写真はネットから拝借した旧建築部で、建物の歴史は次の通りです。
上の写真の高層部分(1989年竣工)を除くと下記の建物と外観が同じとわかってもらえると思います。
 1926年:フランス倶楽部として建てられる。
 1940年代:アメリカ軍の所有となる。
 1949年:中華人民共和国成立後、国有化され文化倶楽部と改名。
 1959年:毛沢東主席が逗留。
 1970年代:錦江倶楽部に改名。
 1985年:オークラガーデンホテル上海の建設開始。旧建築物は改修
 1989年:オークラガーデンホテル上海が竣工。旧建築物はロビーに利用。
 1990年3月20日:オークラガーデンホテル上海、正式開業。


旧館部分の写真を紹介いたします。この写真はクリックすると拡大するように設定しているので今から97年前の建物をじっくりと見てもらいたいと思います。


中国語で「優秀歴史建築(优秀历史建筑)」と書かれた石版が建物に取り付けられていました。このホテルは歴史的な建物に指定されていました。


説明文を拡大してみました。1924年~1926年に建設された建物だそうです。フランス租界は1849年に設置されて1943年8月1日に返還されるまで94年間続きました。その最盛期に建てられたフランスクラブだそうです。冒頭のホテルの高層ビル部分を除いた建物が1926年に完成した建物です。今でも玄関部分でありホテルのロビーでもあります。1989年に33階の高層ビルが出来たようです。


このホテルのことをホテル・オークラと言われたりオークラ・ガーデン・ホテル・上海と言われたりする場合もありますが、それは入口にMANAGED BY Hotel Okuraと書かれているようにホテル・オークラが指導管理しているためだと思います。


ここの特徴は1920年代の東洋のパリと呼ばれた景観が今でも残っていることです。これらの建物の中にも洒落た建物や歴史的な建物が残っています。ホテルの北側に広がっています。


もう一つのホテルの特徴がホテルの名前の通りに大きな庭園がの中に建っていることでした。この写真はホテルの最上階の33階から撮ったものです。ホテルの南側に庭園が広がっています。


航空写真も紹介いたします。

部屋からの景色を紹介いたします。北西方向です。旧フランス租界地区の向こう側に高層ビル群があります。


北東方向に沢山の高層ビルが立ち並んでいました。


こちらは南西方向です。


こちらは南東方向です。遠くに沢山の高層ビルが並んでいます。このように花園飯店の特徴はホテルの周りには大きな高層ビルのない昔の洋風な建物が建っている場所にあることです。


ホテルの部屋も紹介しておきます。入口方向から窓の方向を撮ったものです。


窓の方向から部屋を撮りました。


バスルームを通して部屋を撮りました。

上海租界(シャンハイそかい)
上海租界は1842年の南京条約により開港した上海に設定された外国人居留地のことで当初、イギリスとアメリカ、フランスがそれぞれ租界を設定し、後に英米列強の租界を纏めた共同租界と、フランスのフランス租界に再編されました。上海租界はこれらの租界の総称です。1920年代から1930年代にかけて租界は黄金期を迎えましたが1946年には上海にあった全ての租界は、太平洋戦争終結によって姿を消しました。

下記にリンクしております。
 フォートラベル(4travel.jp)様のオークラ ガーデン ホテル 上海