兵庫県の宝塚は宝塚歌劇団の本拠地があることで有名です。実は宝塚は私の実家があるところで結婚するまで住んでいたところです。宝塚近辺には、今回紹介する清荒神をはじめとして中山観音や門戸厄神、売布神社などの神社やお寺があります。その中でも自然の中にある清荒神は最も気に入っていて宝塚に住んでいたころには頻繁に行きました。ところが恥ずかしながら、その清荒神に滝があることを知らなかったのです。あのころは立ち寄って、すぐに帰ってしまっていたことから境内も散策することはなかったのです。今回は、久しぶりに来たので境内をゆっくりと散策しました。それでも滝を見つけることはありませんでした。帰り際に山門の横の境内案内図を見て、初めて滝があることを知ったわけです。それが、上の写真の龍王滝です。高さ数mの小さな滝ですが清荒神の一番奥にある神聖な場所である雰囲気が伝わってきました。

滝の前では熱心に拝んでおられる方がおられました。私がここに来てから帰るまで、長時間、拝まれていました。清荒神の正式名は清荒神清澄寺で、平安時代の初め、宇多天皇の創意により創建されたそうです。天皇は讃岐国の名工、定円法眼に命じて曼陀華の香木で本尊大日如来像を刻ませ、今から1116年前の寛平8年(896年)に、叡山の高僧静観僧正を迎え、開山の祖としたそうです。我々の間では「荒神さん」と呼んでいました。上で高さが数mと記載しましたがネットで調べたところ落差は10mだそうです。


上の写真の奥に説明の案内板がありました。その案内板には次のように不動明王が祀られている書かれていました。

 龍王滝・不動明王

 荒神川に掛る小さな滝を龍王滝という

 左側の岩盤をくりぬいたところに不動明

 王が祀られている

でも不動明王がみつかりません。滝つぼの左側の岩盤が削られているように見えるので滝つぼの写真を掲載いたします。でも写真の中に不動明王らしきものがないので、この場所ではないかもしれません。


もう一つの不動明王が祀られている候補の場所が、こちらの写真の奥です。洞穴のようになっているところに不動明が祀られている感じもしました。石の塔は十三重の供養塔です。


でも、なんとなく違う感じもしたので、撮った写真をもう一度見直して不動明王をやっと見つけることが出来ました。拝んでおられる方がいたので少し遠くから撮った写真が角度的に不動明王が、よく見えました。
右の写真の赤丸のところが不動明王の場所です。


滝の方にピントが合った写真なので、そんなにクリアーではないのですが、気になっていた不動明王の拡大写真を紹介いたします。実は冒頭の写真にも不道明王が写っていたわけです。


この境内案内図で清荒神に龍王滝があることを知り、探しに行ったわけです。この地図の一番右上の黄色い枠のところに「龍王滝」と書かれています。クリックするとネットの拡大案内地図が出るのでわかると思います。赤枠で現在地と書かれているところに、この境内案内図が立てられていました。


これが清荒神の山門です。この山門をくぐって右側に境内の地図がありました。三門形式に則った山門で、明治40年頃の建立と伝えられています。山門の向かって左手前に「大界外相(たいかいげそう)」と刻まれた石碑が立ち、ここからは聖域であるという意味を表しているそうです。右手前には宇多天皇より賜った称号「日本第一清三寳大荒神王」の石標があり、ここから奥が聖域の境内という雰囲気がありました。


清荒神の航空写真を紹介いたします。Aマークのところが龍王滝です。