写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。

ヴェルサイユ宮殿の国王の寝室を紹介します。鏡の回廊の中央の東側に「王の寝室」がありました。部屋の奥にアルコーブと呼ばれる凹ました空間を作り、そこに豪華なベットが置かれていました。この寝室で、ルイ14世は「プチ・クヴェール」と呼ばれる軽い晩餐をとったそうです。さらに、王の「朝の引見」と「夜の引見」も毎日ここで行われたそうです。72年間の治世の後、1715年9月1日にルイ14世が亡くなったのもこの寝室だったそうです。深紅を基調としたベッドには金と銀を使った豪華な錦織の装飾が飾られていました。

アルコーブと呼ばれる空間と部屋との間には金メッキの木製の欄干が設けられていました。このようなベットが置かれた空間と部屋を隔てる欄干があるのは「王の寝室」と「王妃の寝室」だけのようです。


さすが王の寝室で、部屋の中は沢山の見学者で埋まっていました。


いろんな部屋にあった天井画は、こちらの寝室には無く真白な天井でした。寝室だから落ち着いた空間を目指したのかもしれません。


天井以外は金を基調とした豪華な装飾で飾られていました。


見事な時計も置かれていました。


宮殿の外から「王の寝室」を紹介します。2階の中央の3つの窓がある部屋が「王の寝室」です。そして右側が「閣議の間」で、左側が「牛眼の間」と呼ばれている第二控えの間です。


「王の寝室」から外を見ることが出来ませんが、隣の部屋の窓からは外を見ることが出来ました。こちらは「閣議の間」の窓からの景色です。内庭の白黒模様の部分は大理石でできています。


こちらは、もう一つの隣の部屋である「牛眼の間」の窓からの景色です。この2枚の景色からちゃう王から見た景色を想像してみてください。


金色の門のあたりを拡大いたしました。庭園とは反対の東の方向で駅や町がある方向です。


今回紹介の「王の寝室」の場所は下記の配置図の中のです。周辺らは沢山の部屋が判ってもらえると思います。鏡の回廊①~⑧の部屋はすでに紹介いたしました。クリックすると別画面で表示するので配置を見ながら説明を読むことが出来ると思います。
① ヘラクレスの間② 豊饒の間③ ヴィーナスの間
④ ディアナの間⑤ マルスの間⑥ メルクリウスの間
⑦ アポロンの間⑧ 戦争の間  ⑨ 平和の間
⑩ 王の寝室  ⑪ 王妃の寝室⑫ 閣議の間
⑬ 牛眼の間 第2控⑭ 大会食の間 第1控⑮ 貴人の間
⑯ 大会食の間⑰ 王妃の衛兵の間⑱ 戴冠式の間
⑲ 1792年の間⑳ 王子の階段㉑ 石像のあった廊下
㉒ 大階段㉓ 王妃の階段㉔ 浴室
㉕ 図書の間㉖ 黄金の間㉗ 図書の間
㉘ 午睡の間㉙ 衛兵の間㉚ ルイ15世の寝室


⑩の「王の寝室」を紹介したので、⑪の「王妃の寝室」も紹介したいところなのですが、不思議なことに撮った写真の中に「王妃の寝室」はありませんでした。宮殿内を見学している時は明確な場所が判らなかったのでベッドの置かれている部屋は全て撮ったつもりでしたが、「王妃の寝室」の写真はありませんでした。見落としたこともありうるのですが、「王妃の寝室」の隣の部屋である⑨の「平和の間」の写真も1枚も撮られていませんでした。「平和の間」は下の写真の「鏡の回廊」の正面の入口を入ったところにあるのですが、見ての通り入口は閉鎖されていることから、「平和の間」と「王妃の寝室」は修理などのために公開されていなかったとも考えられます。⑮の「貴人の間」と⑯の「大会食の間」も撮っていませんでした。右上の写真はネットから転用させてもらった「王妃の寝室」です。


せっかくなので王の寝室の周りの部屋を紹介したいと思います。紹介するのは上の配置図で ⑫ ⑬ ⑰ ⑲ ⑳ ㉓ ㉙ ㉚ です。今回、見学出来なかった中の ⑨ ⑪ ⑱ に関しては2008年11月の写真を掲載いたしました。

⑫ 閣議の間
「閣議の間」は「王の寝室」の隣にあり「鏡の回廊」に通じていて、我々が最初に「王の寝室」に入ったのは「鏡の回廊」から「閣議の間」を通って入りました。この部屋が現在の形となったのは、ルイ15世治世下の1755年だそうです。ルイ14世が諮問(財務諮問と国務諮問)を召集した閣議室と、ルイ14世が夕食の後家族や近しい者と共に過ごした私的な場所である「胸像柱」の小部屋が結合してこの部屋が生まれたそうです。見事な装飾品で飾られていました。


右の入口を入ると「王の寝室」です。


角部屋も付属していました。


このドアの向こうが「王の寝室」です。



㉚ ルイ15世の寝室
閣議の間の別の方向の隣の部屋です。部屋の名前は調べ切れていません。


窓がある場所で3つの部屋が連なっていることが判ります。写真を撮った順番から見て、おそらく⑫の「閣議の間」から中庭に沿って東側に3つ連なった部屋だと思われます。



⑬ 牛眼の間
この「牛眼の間」は「第二控えの間」とも呼ばれており、「王の寝室」の隣の部屋です。それだけに見事の部屋でした。王の就寝・起床の儀式に備えて従者が控える待合室だそうです。


右のドアのある入口を入ると「王の寝室」です。



⑰ 王妃の衛兵の間
この「衛兵の間」には昼夜12人の衛兵が王妃の護衛に当たっていたそうです。ヴェルサイユ宮殿では、王と王妃と王子のみが自分の衛兵を持つことが出来て、その衛兵は王のもつ4中隊の精鋭部隊に属していたそうです。「衛兵の間」には王妃が訪問することがなかったことから修復されることがなかったことから17世紀の装飾がそのまま保存されている唯一の部屋でもあるそうです。


当時と物と思われる食器がテーブルに展示されていました。


部屋の中には我々が座れる椅子が置かれており休憩できる場所でもありました。



㉙ 衛兵の間
装飾品が無い部屋もありました。


ただし暖炉の上には絵画が1枚飾られていました。



㉓ 王妃の階段
右のアーチの奥が「王妃の階段」です。つまり階段上のホールです。


大理石で作られた巨大な階段でした。この階段は「大理石の階段」とも呼ばれています。


上から見ると重厚さが判ってもらえると思います。


階段を登って一番上に、紋章のような金の飾りがありました。


階段の中段から撮った写真です。上の金も紋章のような飾りが判ってもらえると思います。


1階から階段を見た景観です。



⑲ 1792年の間
ここは「商人の間」とも呼ばれているようです。沢山の人物像が飾られていました。


これはナポレオンの絵のようです。


ナポレオンの絵の下は細い通路になっていました。我々はこの通路から、この部屋に入ってきました。ただし、一方通行なので戻れません。


この写真でも沢山の肖像画が飾られていることが判ってもらえると思います。奥の入口を進むと⑳の「王子の階段」です。



⑳ 王子の階段
この「王子の階段」も広い空間にありました。


2階の彫刻群が印象的な空間でした。


正面の入口を入るとヴェルサイユ宮殿最大の回廊 / 部屋である「戦闘の回廊」です。



今回、工事などで写真を撮れなかった部屋を8年前の2008年11月6日に訪れた時の写真で紹介します。紹介するのは⑨の「平和の間」と⑪の「王妃の寝室」と⑱の「戴冠式の間」です。
⑨ 平和の間
平和の間は、鏡の回廊を挟んで戦争の間と対象に配置されている重要な部屋で、大理石と彫刻細工された金箔青銅の武具で装飾されています。しかしながら、丸天井には平和の恩恵が描かれています。ルイ15世の治世下では毎週日曜日に音楽会が行われ、次のルイ16世治世下にはマリー・アントワネットがその後を引き継いだそうです。


⑪ 王妃の寝室
王妃の寝室は居室の中心をなす部屋で、王妃はその部屋で大半の時間を過ごし、ここで眠り、たびたび王が訪れたそうです。朝は、ここで身づくろいが行われたそうです。その身づくろいは王の起床と同じくらい礼儀作法に乗っ取って行われたそうです。またこの部屋で、公開の出産が行われました。公開で行われたのは、ほんとうに王妃の子であることを沢山の人に証明するためだったそうです。


⑱ 戴冠式の間
この「戴冠式の間」は「祭典の間」とも呼ばれていて3方の壁にはそれぞれに巨大絵画が掲げられています。ダビィッド作の「ナポレオンとジョセフィーヌの戴冠式」と「シャン・ド・マルスにおける鷲章旗の授与」、そしてグロ作の「アブキールの戦い」です。部屋の中心には塔が立てられているのが特徴です。