樹齢750年のビャクシンを紹介した鎌倉の建長寺にはもう一つ趣のあるものがありました。それが写真の茅葺(かやぶき)の鐘楼(しょうろう)です。建長寺の境内には沢山の建物゛ありますが茅葺なのは、この鐘楼だけでした。

これだけの風情を見せる建長寺の鐘楼に関する記述はほとんどないのにも驚きました。そこに吊るされている今から757年前に造られた国宝の梵鐘が有名なために、鐘楼にに関する記述が少ないのではないかと思いました。鐘楼は新しいものかもしれませんが国宝の梵鐘にひけをとらない風情がありました。


それは周りの景色に溶け込んでいました。奥に見える禅道場の門である嵩山門です。これより奥は座禅修業道場で一般の拝観が出来ない神聖な場所で門の右側には「本派専門道場」と書かれていました。建長寺の正式名称は「巨福山 建長興国禅寺」で、臨済宗建長寺派の大本山です。
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その嵩山門から見た景色です。三門と鐘楼の素晴らしい景観だと思いませんか。


梵鐘に関する説明書きです。1255年(建長7年)に関東の鋳物師の筆頭であった物部重光によって鋳造されたものです。 


国宝の梵鐘の姿も紹介いたします。総高208.8cm、口径124.3cm、重さ2.7トンで、平安時代の作風を踏襲しているそうです。建長寺創建当時の貴重な遺品です。建長寺の梵鐘は関東一美しい梵鐘とされており、音色が人の泣き声に似ているということから「夜泣き鐘」とも呼ばれています。