九寨溝のチベット族の村を散策しているときに、この写真の放し飼いの立派なニワトリ達に出会いました。上の写真は右の写真の一部を切り取ったものです。それにしても雄の鶏の大きさに驚きました。歩いている姿を見ていると恐竜は鳥になったとの説は説得力があります。2007年4月、ノースカロライナ州立大学などの研究チームが肉食恐竜のティラノサウルスの骨のタンパク質のアミノ酸の配列を解析した結果、ニワトリに最も似ているとの結論になったそうです。(Wikipedia)

雄が2羽に雌が3羽でした。やっぱり放し飼いのニワトリは元気に育つようです。ニワトリの起源として単元説と多元説があるそうです。単元説は東南アジアの密林や竹林に生息しているセキショクヤケイ(赤色野鶏 Gallus gallus) を祖先とする説です。現在では分子系統学的解析によってセキショクヤケイの単元説がほぼ確定したそうです。 人類により、野鶏(ヤケイ)は早い時期に家禽化されましたが、最初にニワトリを家畜化したのは中国南部だそうです。その初期的段階のニワトリが、ここ九寨溝に来たのかもしれません。セキショクヤケイ(赤色野鶏)は、キジ目キジ科に分類される鳥類の一種で中国南部からフィリピン、マレーシア、タイなど東南アジア熱帯地域のジャングルに生息する野鶏です。近年では人間に飼われているニワトリとの交雑(遺伝子汚染)が進み、純粋な野生種は絶滅の危機があるともいわれています。なお、日本の地鶏などはこの赤色野鶏の特徴を残しているものが多いそうです。
九寨溝のニワトリもセキショクヤケイに似ています。セキショクヤケイ(赤色野鶏)は言葉から見ると赤色の野生のニワトリ(鶏)でしょうね。ニワトリの語源は、やはり「庭の鳥」「庭にいる鳥」の意味で「ニワツトリ」のツがとれて「ニワトリ」になったそうです。でも庭鳥と書かないで、一文字の鶏と書くのは不思議ですね。「てのひら」の掌も同じようなものかも。

このニワトリ達は、康坭人家と名前の付いたこちらの民家の庭で自由に歩き回っていました。建物の色合いもニワトリに近いのは偶然なのでしょうね。こちらのニワトリはネットで出てくるセキショクヤケイ(赤色野鶏)の画像に非常に近い色合いであり、且つ似たような形態でした。一方でセキショクヤケイは近年では人間に飼われているニワトリとの交雑(遺伝子汚染)が進み、純粋な野生種は絶滅の危機があるともいわれています。種を示す分類はニワトリもセキショクヤケイも下記で同じです。ニワトリの場合のみ亜種が付きます。右下の写真はWikipediaに掲載のセキショクヤケイの写真です。
  目 : キジ目     Galliformes
  科 : キジ科      Phasianidae
  属 : ヤケイ属     Gallus
  種 : セキショクヤケイ Gallus
(亜種 :          domesticus) ニワトリ
(学名 : Gallus gallus domesticus)  ニワトリ