諾日朗観光センターでの昼食のあとは日則溝方面にバスで登ってきて最初に、この箭竹海(センチクカイ)まで来ました。ここを散策した後は下りながら熊猫海、熊猫海瀑布、五花海、孔雀河道、珍珠灘、珍珠灘瀑布はバスを降りての遊歩道を歩いて散策しました。
箭竹海の上流側は草が生えた湿地になっていました。
標高は2618mで李連杰(ジェット・リー)や章子怡(チャン・ツィイー)が出演していた2002年の香港・中国合作映画「HERO/英雄」のロケ地になったところです。HERO/英雄は豪華なキャスト、美しい色彩が話題を呼び、中国映画の興行成績を塗り替えた映画です。衣装を担当したのはアカデミー賞受賞デザイナーのワダ・エミ(本名:和田恵美子)さんで、この映画の華ともいえる場面ごとに色を合わせる色彩のアイディアは日本人スタッフが提案したそうです。

湖の中の草地には小さな木も生えていました。きれいな花も咲いており独特の雰囲気の場所でした。


水と草地が複雑に入り組んでいました。箭竹海は深さ6m、面積17万㎡の湖です。湖岸の周囲には多くのヤダケが群生していて、ジャイアントパンダが好んで食べたそうです。熊猫海(パンダ海)の隣りなので箭竹海の名がつけられたそうです。


よく見ると草地と草地の間に鴨たちが沢山いました。


比較的近くにいた鴨を400mmの望遠で撮ってみました。


九寨溝で鴨を見かけたのはこの箭竹海だけでした。鴨の種類は中国名で緑頭鴨で、箭竹海は緑頭鴨の生息地だったようです。緑頭鴨を調べてみると、日本では一般的に見かける鴨で、マガモ(真鴨)でした。看板の日本語では緑頭アヒルと書かれていますが、直訳したために緑頭アヒルとなったようですが、野生の鴨(野鴨)で、アヒルではありません。九寨溝ではこのような看板は4ケ国語で書かれていました。4ケ国語とは中国語、英語、韓国語と日本語です。ネットで古い記事を見ると中国語と英語だけでしたが、日本人や韓国人の観光客が増えたための配慮なのだと感じました。


突然に遠くにいた5羽のカモが飛び立ちました。エクステンダーを取り付けて800mmにする余裕がなかったので400mmの望遠レンズのままで追ってみました。


先頭の鴨の頭は緑色ではないので雌の鴨のようです。どうやら1匹の雌を2匹の雄が追いかけているようです。撮影地点からの距離は約190mです。


上の写真は、このオリジナルの写真から黄色の枠の部分を切り取ったものです。右のリュックで持ってきた400mmのレンズでもこの程度の大きさにしか写らない距離でした。
周りの景色は流れているのに鴨に関しては、手振れ防止機能も働いて鴨だけにピッタリとピントが合っているのには感心いたしました。最近のレンズとカメラの性能の良さのおかげです。


上の3羽と合わせて5羽が着水寸前です。対岸にも遊歩道が見えます。


その5羽が着水しました。撮影地点から約370mの距離で、遠く離れてしまいました。


今の鴨の飛行ルートとその時の撮影位置を航空写真で説明します。湖の上側と下側の色が番うのは撮影の時期が違うためで、下の白くなっているのは湖が凍っている季節だと思われます。緑のラインが鴨の飛行ルートです。


箭竹海の下流側の方向の景色です。航空写真だと上方向(北方向)を撮った写真です。


箭竹海の上流の草原の間を流れてくる小川です。このような沢山の小川から水が箭竹海に流れ込んできていました。


九寨溝ではどこに行っても立派な遊歩道が整備されていました。