水戸の偕楽園や大洗に行った後、家に帰るルートを携帯で検索すると非常に稀なことですが鹿島臨海鉄道を使って鹿島神宮駅で乗り換えると水戸経由で特急を使って帰るよりも20分以上も早かったのです。これは14時18分という時間帯が偶然を生んだのだと思います。水戸経由だとフレッシュひたちの特急料金900円もかかることから、迷わず鹿島臨海鉄道を使って鹿島神宮駅で乗り換えて変えることにいたしました。成田たからは京成電鉄に乗って帰りました。

こちらの写真が大洗から鹿島神宮に乗った車両で、水戸から大洗駅に入ってきたところです。見ての通り1両の車両でした。この車両は6000形で1985年から日本車輌製造および新潟鐵工所のライセンス生産で製造された鋼製車体、両運転台式の大洗鹿島線用気動車です。開業時に6両製造され、以後1993年までに合計19両(6001 - 6019)が製造されたそうです。全長は20.5mで、トイレや冷房装置を装備し定員は120名(うち座席56名)です。日本の気動車で唯一、縦形直噴のディーゼルエンジンを搭載した車両でもあります。


今回乗った鹿島臨海鉄道は鹿島臨海工業地帯への原料および生産品の輸送のため、1969年に国鉄(現:JR)や茨城県や進出企業の出資により設立された貨物専業鉄道でした。
正式会社名は鹿島臨海鉄道株式会社(Kashima Rinkai Tetsudo Co., Ltd. 略称:KRT)で、第三セクター方式の鉄道事業を行っています。最初は北鹿島(鹿島サッカースタジアム)~奥野谷浜の間である今の鹿島臨港線で主に貨物営業をしていましたが、1984年に現在の大洗鹿島線を国鉄から鹿島臨海鉄道が引き受けたことで現在に近い形になりました。したがって現在は大洗鹿島線と鹿島臨港線の2路線を有しています。今回乗った大洗鹿島線はOarai-Kashima Lineの頭文字を取った「OKL」のシンボルマークがあります。
1969年04月01日:鹿島臨海鉄道株式会社設立。
1970年07月21日:鹿島臨港線北鹿島~ 奥野谷浜 開業(貨物専業)
1978年07月25日:鹿島港南~北鹿島~国鉄・鹿島神宮(乗入) 旅客営業開始
1983年12月01日:鹿島港南~北鹿島~国鉄・鹿島神宮(乗入) 旅客営業廃止
1984年03月22日:水戸~北鹿島を国鉄から鹿島臨海鉄道が引受決定*1
1984年09月11日:水戸~北鹿島 免許取得
1985年03月14日:水戸~北鹿島~国鉄・鹿島神宮(乗入) 営業開始 大洗鹿島線
*1 株主である茨城県の議会決議日 1984年3月22日
  鹿島臨港線 19.2km 鹿島サッカースタジアム(旧 北鹿島)~奥野谷浜
  大洗鹿島線 53.0km 鹿島サッカースタジアム(旧 北鹿島)~水戸
こちらは大洗駅の写真です。大洗駅は車両保管や整備を行う車両基地でもあります。鹿島臨海鉄道の本社もここにあるそうです。


こちらが運転席越しに見た前の景色です。鹿島神宮駅へ到着寸前で建物が沢山写ってが、大洗を出発してから鹿島神宮駅まで56分間のタイムスリップしたような景色を楽しむことが出来ます。


こちらが後側です。見ての通り車掌の方はおられません。こちらの列車は基本的にワンマンカーですが、ほとんどの駅が無人駅であることから一時的に車掌の方が乗られてきて検札と切符の販売をいたします。車掌の方がおられるときは前後のドアが開きますが、ワンマンカーになったときは運転席側のドアしか開かないので、乗られるときは社内放送に注意してください。


こちらが社内です。この時は検札と切符の販売のために車掌の方が乗られていました。ちょっとした旅行気分が味わえる雰囲気でした。我々はベンチシートの部分に座り、そのベンチシートのあたりから撮った写真です。


鹿島神宮駅でJRに乗り換えました。JRの車内から乗ってきた鹿島臨海鉄道の車両を撮ったものです。同じホームで乗り換えられる上に乗り換え時間も2分と短いため効率的です。


2両編成の車両も走っていました。これは大洗駅から水戸に向かう列車です。我々より2分後の2時20分発でした。鹿島臨海鉄道も2011年3月11日の東日本大震災により被害を受け大洗鹿島線が全線復旧したのは4ケ月後の2011年7月12日でした。


この2枚の写真はフリー百科事典のWikipedia(ウッキペディア)から拝借いたしました。今でも鹿島臨海工業地帯の貨物輸送を行っており左の写真のようなディーゼル機関車を4両所有しています。
右の写真は茨城県が所有している7000形(2両 7001,7002)で毎年6月のアヤメの開花時期や正月のように多客輸送に合わせて臨時的に運転されるそうです。


こちらが今回のルートです。到着駅は私の最寄駅ではないのですが、仮に京成佐倉駅といたしました。左の上側が鹿島神宮駅経由の今回のルートで、左の下側がフレッシュひたち40号を使った水戸と柏と船橋を経由するルートです。値段も時間も今回のルートが得なことがわかってもらえると思います。
鹿島臨海鉄道→JR鹿島線→JR成田線→京成本線のルートでした。