千葉県佐倉市井野には「辻切り」という昔から続いている風習があります。集落に病気や災いの侵入を防ぐために集落の道の境(辻)にワラのヘビを掛ける風習です。災いを切るために辻に取り付けることから「辻切り」と呼ばれています。その藁の蛇を作って集落の境に掛けるのが井野地区では1月25日なのです。周辺の地域でも「辻切り」は残っていますが、節分までの土曜日か日曜日に行われるのに対して井野地区だけは平日であっても1月25日に行われます。
上の写真は以前に撮った井野地区ので藁の蛇を辻の木に掛けているところの写真です。実はこの伝統行事が今日(2017年1月25日)に行われることから、前日の2017年1月24日に古い藁の蛇の写真を撮りに行きました。
井野地区の藁の蛇が飾られる場所が下記の航空写真のA~Iなのです。行事前日(1月24日)のA~Iの写真を順番に紹介します。つまり掛けてから364日目の藁の蛇の姿です。A~I以外のマークは他の地域の辻切りです。航空写真の中の
━━━ 歩いたルート
頭の部分は垂れていますが全体の原型は残っています。このように境界に立っている木に飾るのが木に飾るのが基本のようです。
遠くからの写真です。実は以前は少し離れた場所の木に飾られていました。しかしながらそのあたりの木は切り倒されたために今の場所に飾られるようになりました。その昔の場所には新しく建てられた井野会館の敷地でした。
普通は木に掛けられるのですが、こちらは竹の古い株に巻き付けられるように飾られていました。これは少なくとも10年以上前から同じ場所です。
このような小道にあります。知らないで通ると見過ごしてしまうかもしれません。中央あたりに藁の蛇が写っています。
こちらの頭の部分は無くなっていました。太い木に巻き付くように飾られていました。
こちらが少し離れて撮った写真です。木の右側に蛇の頭の部分が落ちていました。
こちらは頭から尻尾まで残っていました。でも頭は垂れていました。
こちらが遠くから撮った写真です。ここは犬の散歩やウォーキングの人が通る程度の場所で、昔ながらの風景が残った場所でした。
井野地区の代表的な場所です。1月25日の井野の辻切りの行事を見に来るならばこの場所をお薦めします。冒頭の写真はこの場所なのです。
少し離れて撮りました。右の道を進んで次の辻切り(藁の蛇)に向かいました。
後ろのコンクリートの構造物はユーカリが丘線です。京成本線のユーカリが丘駅にもこちらの辻切りの写真が飾られています。
公園の中の木に掛けられていて尻尾の方はフェンスに縛り付けられています。
この辻切りは佐倉市立井野小学校校内の木に飾られているものです。すでに新しい蛇になっていました。最近、取り付けられたのだと思います。
こちらの辻切りは江戸時代から続いているのではなく、学校の教育の一環として地域の民族行事を体験する意味で長年ワラの蛇を飾ってこられているようです。 → ポチッ
赤い矢印( ↓ )のところに藁の蛇が飾られています。学校の敷地の隣りには国指定の文化財である井野長割遺跡があります。建物の右側です。
完全に住宅地ですが、今でも伝統行事が続いているようです。
小さな木が辻切りのために残されているのかもしれません。
確かに、新しい家が多いことから平日の作業は難しいと感じました。井野の辻切りの写真は全て歩いて撮りました。この日は送電線の取替工事の写真も撮るためにも歩いたので合計で16km歩きました。