「下高野の辻斬り」ではありません。「下高野の辻切り」です。井野の辻切りを紹介いたしましたが、隣の下高野の地区にも同じような風習が残っていました。井野の辻切りと比べてみてください。→ポチッ
車でよく通る道の脇にワラで作った大蛇らしきものがぶらさげられていました。この写真は昨年の12月末に撮ったものです。ネットで調べて最初に出てきたのが佐倉市の井野地区に残る「井野の辻ぎり」と言う民族行事に似ています。井野の辻切りは毎年1月25日に病気や災いを防ぐ願いをこめて村の結界に魔よけの大蛇をぶらさげるものだそうです。下高野の辻切りは25日ではありませんが近い日に行われています。したがって、この大蛇は約1年経ったものだったのです。
ネットでは八千代市に類似の行事(下記)がありました。現在も八千代市では上高野、下市場、高津、小池、下高野、村上下町、勝田で行事が続けられているそうです。同じ場所の写真も見つけました。→ポチッ
井野の辻ぎりをネットで調べてみました。
佐倉市の北西部にある井野という地区には、“辻ぎり”という行事が伝えられています。これは、毎年1月25日に藁でつくった大きな蛇を村境の木の上に取りつけ睨をきかせ、災疫や疫病などが外部から侵入するのを遮ることを目的とした民俗行事です。蛇には大小2つの大きさのものをつくります。小蛇は9尺ほどの長さで各戸の戸口に掛け、大蛇は全長2間半ほどのものを村境に掛けるものです。大蛇の頭部には和紙に炒った五穀を包み、5cmほどの径にしたものに墨で黒目を入れて目玉とし、大きく裂けた口からは唐辛子の真っ赤な舌がのぞいています。県内でも蛇を掛ける辻ぎりは、井野のほか数カ所に伝わるだけで、重要な伝統行事となっています。
ネットで調べた類似の千葉の風習
八千代市上高野の辻切り 藁で作った蛇を村境に置く風習
船橋市中野木の辻切り 悪霊や病気が村に入るのを防ぐ民俗行事
佐倉市井野の辻ぎり 藁で造った蛇を村境に掲げ、厄災や疫病の浸入を防ぐ
市川市国府台辻切り 悪霊や病気が村に入るのを防ぐ民俗行事。
下高野の中で辻ぎりを探してみました。上の写真以外に、さらに2っ見つけました。下高野の辻ぎりは迫力のある「藁の大蛇」でした。
確かに地域の境にありました。毎年、同じ場所に掛けるようです。新しい大蛇の掛けられている地面には古い大蛇が置かれいてました。
お札をアップしました。塞神と書かれていました。ネットで調べると出てきました。
神社のお札で塞神(さいのかみ;境の神)で「八衢比古神(やちまたひこのかみ)・八衢比女神(やちまたひめのかみ)・久那戸神(くなどのかみ)」の三柱の神が書かれています。
確かに八衢比古神、八衢比女神、久那戸神 らしき文字も読み取れました。
上で紹介した辻ぎり は○の3ヶ所で見つけました。下高野は八千代市の中でも昔ながらの土地なので他の地域と違い風習も自然に残っている気がします。見かけてもそっとしておいてください。実際は6か所あるそうです。見つけることが出来たときや新たな情報があったときは記事の内容を更新させていただきます。
この地域には地域の境に辻ギリを掛ける風習だけでなく個人の家の門に藁の蛇を置く風習もありました。いくつか紹介いたします。門の右側の生垣の上に置かれているのが判りますか?
また門の右側の柱の根元に棒に白い紙が付けられたものが地面に沢山突き刺しています。これも、なにかの行事だと思います。クリックすると拡大します。
その藁の蛇さんです。やはり病気や災いから家を守るために置くそうです。
フェンスの下に藁の蛇さんが置かれているのが判りますか。地域の境に置かれている蛇さんと大きさが違うだけでデザインは一緒でした。
掃除をしている奥さんに、この地域の辻ギリに関して教えてもらいました。門のところの藁の蛇さんを撮っていると気さくに話しかけられて教えてもらいました。
八千代市高津のツジギリは注連縄型(しめなわがた)です。→ポチッ
いろんな町のツジギリがまとめられていました。→ポチッ
千葉県全体でも蛇型のツジキリは結構ありました。→ポチッ
調べていて少し判って来ました。千葉はほんとに多いですね。赤いしるしが蛇型の辻切りの風習が残っているところです。
主体的に下高野の辻切りをされているkazuさんが家を新築されて、その家が建設会社の内覧会になったそうです。そのチラシを掲載させてもらいました。でも了解をもらっていないのですぐに消去することになるかもしれません。地図の場所と住所は消させてもらいました。
さっそく2011年11月19日の朝のワンコの散歩の時に寄らせてもらいました。朝早かったので内覧会はまだやっていませんでした。広いお庭の中にゆったりと大きな平屋やはり夢の家ですね。羨ましいです。
周りの田園の自然が広がっているのもすばらしいです。