写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。

2017年11月22日追記 タイトル:最後の5匹をいただきました。

上の写真が11月21日に食べた最後の生干しの本ししゃも5匹です。
左の3匹が雌(めす)で、右の2匹が雄(おす)です。これで長男家族が北海道から送ってくれた本ししゃも20匹をすべて食べたことになります。
本写真をクリックすると特別に拡大するように設定いたしました。
 食べた日  メス オス 合計 焼き方
 11月14日 2匹+2匹=4匹 グリル
 11月16日 3匹+3匹=6匹 フライパン
 11月17日 2匹+3匹=5匹 グリル+アルミホイル保護
 11月21日 3匹+2匹=5匹 グリル+アルミホイル保護強化

前回と同じように頭と尻尾がゴケ内容にアルミホイルで保護してグリルで焼きました。前回はアルミホイルで保護していても焦げたので、前回よりも保護の具合を強化いたしました。
2匹の雄は雌よりも大きいので中央に配置いたしました。


こちらが焼けた本シシャモです。
前回の経験からグリルのタイマーは最初から8分にセットいたしました。アルミホイルで強化した保護でしたが、尻尾は焦げてしまいました。
本シャモを乗せている皿は栃木県那須郡那珂川町小砂あたりで作られている小砂焼です。秋刀魚などの焼魚の時によく使っている皿で、今回の本シシャモでは5回とも同じ小砂焼の白磁の皿を使いました。窯元は国山窯です。


この日も熱燗にいたしました。


熱燗に合うように刺身も用意いたしました。刺身を乗せた皿も国山窯の小砂焼です。シシャモを乗せた皿は白磁でしたが、こちらは青磁の皿です。


刺身をつける小皿も国山窯の小砂焼の青磁を使いました。小砂焼は国山窯以外に柿窯、朱雀窯、市川窯、藤田製陶所、松並陶苑、いさご陶芸があります。1997年にこれらの窯元を訪ねて購入いたしました。


ジャガイモの味噌汁も用意いたいただきました。


すでに別記事で紹介しましたが参考のために本シシャモと他の通称シシャモ(カラフトシシャモ、キュウリウオ)の分類上の違いを再度紹介します。キュウリウオ科は3種とも同じですが、属に関してはいずれも別の属です。
本シシャモは鮭のように、川に遡上して産卵しますが、カラフトシシャモは川には遡上せずに海の浅瀬で産卵するそうです。キュウリウオは川に遡上して産卵するそうです。
通称本ししゃもししゃも
動物界Animalia動物界Animalia
脊索動物門Chordata脊索動物門Chordata
亜門脊椎動物亜門Vertebrata脊椎動物亜門Vertebrata
条鰭綱Actinopterygii条鰭綱Actinopterygii
キュウリウオ目Osmeriformesキュウリウオ目Osmeriformes
キュウリウオ科Osmeridaeキュウリウオ科Osmeridae
シシャモ属Spirinchusカラフトシシャモ属Mallotus
シシャモS. lanceolatusカラフトシシャモM. villosus
英名シシャモShishamoカペリンCapelin
産卵川に遡上 (10月~12月)海の浅瀬 (春から初夏)
キュウリウオ属Osmerus
O. mordax
亜種キュウリウオO. m. dentex
英名Arctic rainbow smelt
産卵川に遡上 (4月下旬~5月下旬)



2017年11月16日掲載
タイトル:北海道から今が旬の「本ししゃも」が届きました。

2017年7月に長男家族が住んでいる北海道旅行に行った時に、北海道の太平洋岸の一部だけで獲れる貴重な本ししゃもを旬の時期である10月~11月中旬に送ってもらえることになりました。実は本シシャモは2度食べました。1回は今年の父の日に長男家族から送られてきた本ししゃもで、もう1回は7月に北海道旅行に行き長男家族の家で食べた本ししゃもでした。いずれも卵がたっぷりと入ったメス(雌)のシシャモでしたが、意外とオス(雄)が美味しいとの話から、旬の時にオスとメスの両方を送ってもらえることになったのです。上の写真の上側の2匹がメスのシシャモで、下側の2匹がオスのシシャモです。いずれも生干し状態で、焼く前に撮りました。本ししゃもの漁期は10月~11月中旬だそうで、その間にも刻々と変わっていくそうです。特に後半はメスは卵を沢山抱き、オスは黒い模様が入ってくるそうです。その一番いいものを送ってくれたそうです。2017年11月12日に届きました。見ての通りオスのほうが魚体が大きかったです。

こちらがメスの本ししゃもです。商品名は柳葉魚目刺(生干ししゃも)です。
一般に市販されているカラフトししゃもと本ししゃもの違いは以前に掲載させていただきました。→ポチッ
本シシャモは11月中旬~下旬ごろに北海道のいくつかの特定の川だけに遡上して川底に産卵します。メスの一部は海に戻って翌年も産卵いたしますが、オスは使命を終えたかのように死んでしまいます。卵は翌年の4~5月にふ化してすぐに海に出て翌々年に産卵のために川を遡上し、命の連鎖を繰り返しています。これまでの記録では北海道太平洋の襟裳岬の西側で9河川、東側で7河川で本シシャモの遡上が確認されたそうですが、今は少なくなっているようです。


こちらがオスの本ししゃもです。黒い模様が印象的でした。オス10匹とメス10匹の計20匹が送られてきました。


これがシシャモが入れられてきた箱です。北海道鵡川(HOKAIDO MUKAWA)の文字が読み取れます。本ししゃもで最も有名な鵡川町(むかわ町)の本ししゃもを送ってもらえたのです。ししゃもはアイヌの伝説で、神様(カムイ)の贈り物と言われています。4匹を取り出しから写真を撮っていなかったことに気が付いてから撮ったので左側が空いています。


Google地図で、むかわ町(旧名:鵡川町)の場所を紹介します。
2006年3月27日に穂別町と鵡川町が合併してむかわ町になりました。むかわ町が出来た同じ日に町の魚として柳葉魚(ししゃも)が制定されました。
むかわ町には本シシャモが遡上する鵡川が流れています。地図内の青色ラインは本ししゃもの漁場に面した海岸線(実際のラインは海岸沿いの道路)です。本シシャモは世界中でここ辺りだけに生息する魚です。つまり世界中で北海道の胆振地方と日高地方と十勝地方と釧路地方と厚岸地方だけで獲れる魚です。本シシャモが北海道の太平洋沖にしか回遊しないなど、詳しい生態は未だ謎だそうです。
本ししゃもが遡上する川( )は十勝川、庶路川、新釧路川、沙流川、鵡川、茶路川、雪裡川、阿寒川、別寒辺牛川、尾幌分水川など北海道の一部の特定の川に限られている上に、沿岸から離れることはなく限られたエリアだけに生息していることから、貴重な魚となっています。そのためにカラフトししゃもやキュウリウオがシシャモの代用魚として流通しています。
右下の魚の図は、上から、本シシャモ(通常期)、本シシャモ(産卵期)、カラフトシシャモ、キュウリウオです。図をクリックすると拡大します。
それらの各魚の産卵場所および時期はつぎの通りです。本シシャモの中でも遺伝的違いや脊椎骨数の違いなどから3つの群れ(日高・胆振沿岸、釧路・十勝沿岸、厚岸沿岸)に分かれていると考えられています。
 本ししゃも    川に遡上(10月~12月)
 カラフトししゃも 海の浅瀬(春から初夏)
 キュウリウオ   川に遡上(4月下旬~5月下旬)


箱の中に入っていたカタログの中のメスとオスの味の特徴が書かれた部分を紹介します。内容は次の通りです。
 メス(子持ちししゃも)
  川をのぼる直前の旬のししゃもは、卵がおおきくなり、子持ちししゃも
  として珍重されています。
 オス
  身に脂ののったオスは、メスとはひと味違ったコクのある美味しさです。


箱の中にししゃもの焼き方があったの掲載いたしました。どのような焼き方であっても青枠内が美味しく食べるためのポイントだと思いました。ほどよく焦げ目がつくのも大切だと思います。
 オス:身が膨らんだ時
 メス:卵が硬くなった時


上の焼き方の説明ではフライパンの上にクッキングシートを敷いて焼くと書かれていましたが、先ずは新しく買い換えたガスコンロのグリルで焼いてみました。グリルだと尻尾や頭の先端が焦げてしまうので、しっかり焼くためにクッキングシートを敷いフライパンで焼くことを推奨しているのだと感じました。


確かに旬の本シシャモは美味しかったです。メスは全体がプチプチした卵の味ですが、オスは身の味を感じられることから、オスの方が美味しいと評価される方も多いことが納得できました。高価なものなのでこの日は雄と雌を一匹づついただきました。本写真をクリックすると特別に大きく拡大いたします。


やっぱり日本酒が飲みたくなります。純米大吟醸を飲みながら本シシャモをいただきました。


左がメスで右がオスです。実際にオスを食べてみて「メスとはひと味違ったコクのある美味しさです。」の説明の意味がよく分かりました。


日本酒に合った料理も作ってもらえました。こちらは、だし巻き玉子です。


そして、レンコンの素焼きです。ししゃもと一緒にグリルで焼きました。かけてあるのは四万十川の青のりです。からしでいただきました。


かぶと薄揚げの味噌汁も用意してもらいました。


旬の蕪はもう一皿出てきました。


箱の中のカタログにししやも伝説が書かれていたので掲載いたします。
ししやも(柳葉魚)伝説

「飢饉でたべものがない」途方にくれた人々は天に向かい大声で助けを求めました。天に住む神々はあわれみ、ふくろうの女神が柳の枝を杖にして鵡川におりたちました。女神が柳の葉と魂を一緒に鵡川へ流すと柳の葉はみるみる「柳葉魚(ししゃも)」にかわりアイヌの人々を飢えから救ったのです。

アイヌ語の「スス」=柳「ハム」=葉が変化して「ししゃも」という名前になりました。


せっかくなので生干ししゃも以外の商品が書かれていた部分を掲載いたします。今回のししゃもの販売元も紹介したいと思います。購入したのは以前に紹介した北海道恵庭市にある「うおはん」だそうです。
 店名 カネダイ大野商店
 住所 北海道勇払郡むかわ町美幸2丁目42番地
 電話 0145-42-2468
 創業 1923年(大正12年)



追記 2017年11月17日
2017年11月16日はオス3匹とメス3匹をフランパンで焼いてみることにいたしました。クッキングペーパーを敷いて焼きました。
新しく交換したガスコンロは空焚き防止のために鍋底が250℃以上にならないような機能があるため、それを290℃に変更する「焙り高温炒め」ボタンを3秒間押してから焼きました。


こちらがメスの本シシャモです。メスはお腹の卵が硬くなるまで焼くのがポイントです。


こちらがオスの本シシャモです。オスを焼く場合のポイントは両面にほどよく焦げ目が出来て実が膨らんできたら食べごろでした。フライパンで焼いた場合は頭や尻尾が焦げないので、頭も尻尾も美味しく食べることが出来ました。


オスとメスを並べてみました。右下がメスで、左上がオスです。大きさの違いがよく分かってもらえると思います。
焼き具合を見ながらフライパンで焼く方と、きれいに出来上がりました。一方、グリルで焼いた場合は頭と尻尾が焦げてしまうのですが、つきっきりにならなくて済むので楽でした。この次も自分たちだけで食べるので、楽な方の両面焼きのグリルで焼くことになると思います。


この日は熱燗にいたしました。本ぐい飲みのは清水焼の秀峰窯で焼かれた秀峰作の器です。このぐい飲みを手に入れたのは37年前の1980年なので年齢から判断すると、現在の武内秀峰(真司 三代秀峰)のお父さんの武内秀峰(敬吉郎 二代秀峰)の作品だと推測されます。


熱燗に合うと思いネギを焼いてみました。焼いた熱々のネギはカラシでいただきました。こちらはグリルで焼きました。



追記 2017年11月18日
2017年11月17日の夕食はオス3匹とメス2匹をいただきました。今回はグリルで焼くことにしたのですが、最初の時に頭と尻尾が黒く焦げたことから、今回は頭と尻尾をアルミホイルで保護いたしました。焼時間は7分にセットとしましたが、焼き具合を見て1分追加したので、計8分焼きました。
下は焼く前に撮った写真で、中央3匹がオスのシシャモです。


こちらが焼けた状態です。手前の2匹がオスで、奥がメスです。アルミホイルで保護したつもりでしたが。尻尾の方は焼き落ちてしまいました。次の時に反映したいと思います。胴の焼き具合は最高で、熱々で美味しかったです。


この日も熱燗にいたしました。銚子とお猪口の裏には太郎右衛門らしき名が描かれています。家内の祖父の時代のものだそうですが詳しくは分かりません。


焼き具合を紹介したいので半分に折りました。左がメスで右がオスです。


この日のサブ料理も熱燗に合うように、おでんにいたしました。