写真の上のカーソルがの場合はクリックすると拡大します。

2022年3月9日追記
タイトル:虫の名前が分かりました。ゴホントゲザトウムシ
2017年6月8日に記事「変わった形のクモ(蜘蛛)」に掲載した不思議な形をした虫の名前が今まで謎のままでしたが、2022年3月6日のへまとん( )様のコメントで、変わった形のクモだと思っていた虫の名前を教えていただきました。マザトウムシ科のゴホントゲザトウムシ(五本棘座頭虫)だそうです。ザトウムシ目(座頭虫目)であることからクモ目(クモ)ではありませんでした。少なくとも昆虫ではなくクモ(蜘蛛/クモ目)とはクモ綱(Arachnida)/クモガタ綱(Arachnida)までが同じ虫でした。写真をネットから転用させていただいたので比べてみてください。昔はOpilio属に分類されていたようです。長い脚で前方を探りながら歩く様子が座頭虫の名前の由来だそうです。
右の小さな画像が、へまとん( )様のゴホントゲザトウムシに関するTwitterです。画像をクリックとTwiierを表示します。           
  界 動物界          Animalia
  門 節足動物門        Arthropoda
 亜門 鋏角亜門         Chelicerata
  綱 クモガタ綱(クモ綱)   Arachnida
  目 ザトウムシ目       Opiliones
 亜目 カイキザトウムシ亜目   Eupnoi
  科 マザトウムシ科      Phalangiidae
  属 ヒマラヤトゲザトウムシ属 Himalphalangium
  種 ゴホントゲザトウムシ   Himalphalangium spinulatum
                 Opilio spinulatus(昔の分類の学名)
                 Opilio pentaspinulatus(昔の分類の学名)
 漢字 五本棘座頭虫


ネットの中のiNaturalist Australiaのサイトから私が撮った右の写真と似た写真を転用させていただきました。左がネットから転用させていただいた写真で、右が我家の庭で撮って2021年3月12日に掲載した写真です。
国名は生息地が書かれたサイトから引用させていただきました。情報源の一部はWikipediaと書かれていました。その中でゴホントゲザトウムシの生息地は中国と日本と書かれていますが、位置関係から韓国にも生息していると思われます。北摂の生き物の記事を書かれている方によると、主に死んだ生き物を食べるそうですが、小さな虫も襲って食べることもあるそうです。
WikipediaのHimalphalangium属を記載したサイトに下記のリストの上から5種が書かれていました。
 Himalphalangium dolpoense Martens, 1973  ネパール
 Himalphalangium nepalensis (Suzuki, 1970) ネパール
 Himalphalangium palpalis (Roewer, 1956) チベット ネパール ブータン 中国
 Himalphalangium suzukii Martens, 1973   ネパール
 Himalphalangium unistriatum Martens, 1973 ネパール
 Himalphalangium spinulatum (Roewer, 1911) 中国 日本

      ネットから転用          我家の庭(千葉県佐倉市)

今回の虫の名前を教えていただいたへまとん( )様のコメントの部分を枠内に転記させていただきました。
初めまして

今更ではございますが、ゴホントゲザトウムシと思われます

既にご存知でしたらスルーしてください

by へまとん (2022-03-06 19:29) ▢



SORI

へまとん様 こんばんは

全く知りませんでした。虫の名前を教えていただきありがとうございます。名前が特定できてうれしいです。さっそく本文に追記させていただきます。

by SORI (2022-03-07 05:12) ▢

絶滅を危惧する環境省のレッドリストでゴホントゲザトウムシは情報不足(DD)とされています。都道府県の中で準絶滅危惧としているのは愛媛県徳島県広島県岡山県栃木県だそうです。下記のリストは日本のレッドデーター検索システムで表示されたものです。こちらのシステムでのゴホントゲザトウムシの学名はOpilio spinulatusとなっていました。



2017年6月8日掲載 タイトル:変わった形のクモ(蜘蛛)

変わった形の虫が庭の地面を歩いていました。クモ(蜘蛛)のようですが、はっきり判らないので写真を撮ってみることにいたしました。撮った写真のほとんどが地面や芝の方にピントが合ってしまいクリヤーに撮れませんてしたが、一枚だけ足にピントが合った写真が撮れました。足が八本なのでクモのようです。背中が平らで地面を歩くクモですが、非常に足が長く素早く動くので、タイトルを「変わった形のクモ(蜘蛛)」とつけさせてもらいました。
 今回のクモの特徴
  胴+頭の長さ 約10mm
  色は真っ黒
  胴の背中が平ら
  脚が長い
  地面を早く歩く
クモ(英語:Spider)は沢山の種類があることでも有名です。クモの研究者である谷川明男さんが作った日本産クモ類目録(2005年版)では約1400種のクモが掲載されています。その後もクモの種数は増えていて、まだ名前が付けられていないクモも沢山いるので、1500種以上になるのではないかと考えられているそうです。世界ではアメリカのプラトニック博士が作ったネット上の世界のクモカタログ(World Spider Catalog Version 18.0)に掲載されている2017年6月8日付の数は46739種です。日々、カタログは更新されているようです。ダニは命名されているだけで5万種ですが、実際には30万種とも50万種ともいわれています。
  界:動物界       Animalia
  門:節足動物門     Arthropoda
 亜門:鋏角亜門      Chelicerata
 上綱:クモ上綱      Cryptopneustida
  綱:クモ綱 (蛛形綱) Arachnida
 亜綱:クモ亜綱(書肺類) Tetrapulmonata
  目:クモ目       Araneae
  科:112科(Family)
  属:4056属(Genera)
  種:46739種(Species)  日々更新
 クモ図鑑→図鑑01 図鑑02 図鑑03
 2017年06月08日 112科 4056属 46739種
 2017年08月26日 112科 4059属 46838種 +99種
 2021年03月12日 128科 4209属 49234種 +2495種

写真以外に動画も撮ったので見てほしいです。足が長いだけに素早く動いていました。クモ目の上位なのがクモ綱です。クモ綱にはクモだけでなく、ダニ、サソリなどを含んでいます。クモ綱は昆虫に先立って上陸したそうです。ただし、昆虫綱は命名されているだけで100万種で、実際には500~1000万種になると言われているように動物界の種の8割を占めるのに比べると、全体的には衰退しと言われるかもしれませんが、クモ目(4万6千種)は糸と網を使うなどの特別な技術を身に着けて昆虫を餌とすることで発展したようです。ダニ目(5万種~50万種)は小さな体で寄生して発展したようです。昆虫綱は断トツですが軟体動物(11万種)とならびクモ網は2~3位に位置しています。哺乳動物は4500種で、鳥が1万種で、魚が1万8千種で、蟹や海老の仲間が3万種です。


アメリカのプラトニック博士が作った世界のクモのカタログリストの2017年6月8日付版を紹介します。
最も種が多いのがハエトリグモ科(5950種)で、2位がサラグモ科(4545種)で、3位がコガネグモ科(3119種)で、4位がヒメグモ科(2447種)です。着色文字をクリックすると、属(Genera)の名前リストの画面を表示します。
Currently valid spider genera and species (2017-06-08)
Family:科 Genera:属の数 Species:種の数
番号科名FamilyGeneraSpecies
1.ヤノテグモ科Actinopodidae348
2.タナグモ科Agelenidae791274
3.ガケジグモ科Amaurobiidae51286
4.ハシエグモ科Ammoxenidae418
5.ヨミチグモ科Amphinectidae32159
6.ヨリメグモ科Anapidae58223
7.カネコトタテグモ科Antrodiaetidae235
8.イヅツグモ科Anyphaenidae57558
9.コガネグモ科Araneidae1723119
10.アゴダチグモ科Archaeidae471
11. Arkyidae237
12.ジグモ科Atypidae352
13.ムカシボロアミグモ科Austrochilidae39
14.ヒラアゴツチグモ科Barychelidae42296
15.カガチグモ科Caponiidae17105
16.イトガレホウシグモ科Chummidae12
17.イダテングモ科Cithaeronidae28
18.フクログモ科Clubionidae15614
19.ネコグモ科Corinnidae67777
20.シボグモ科Ctenidae47514
21.トタテグモ科Ctenizidae9135
22. Cyatholipidae2358
23.ナミハグモ科Cybaeidae10188
24.マルシボグモ科Cycloctenidae536
25.モサトタテグモ科Cyrtaucheniidae11107
26.メダマグモ科Deinopidae261
27.ウシオグモ科Desidae37175
28.ハグモ科Dictynidae55615
29.コトグモ科Diguetidae215
30.ホンジョウゴグモ科Dipluridae26188
31.アヤグモ科Drymusidae116
32.イノシシグモ科Dysderidae24542
33.イワガネグモ科Eresidae998
34. Euctenizidae776
35. Eutichuridae12344
36.カヤシマグモ科Filistatidae19152
37.アイアイグモ科Gallieniellidae1055
38.ワシグモ科Gnaphosidae1252197
39.ハガクレグモ科Gradungulidae716
40.ハタケグモ科Hahniidae28250
41.ナガイボグモ科Hersiliidae16180
42.ジョウゴグモ科Hexathelidae12113
43.トモツメグモ科Homalonychidae13
44.ハットングモ科Huttoniidae11
45.エボシグモ科Hypochilidae212
46.カワリトタテグモ科Idiopidae22325
47.オジロワシグモ科Lamponidae23192
48.マシラグモ科Leptonetidae23300
49.サラグモ科Linyphiidae6034545
50.ウラシマグモ科Liocranidae31270
51.ハラフシグモ科Liphistiidae896
52.コモリグモ科Lycosidae1232405
53.ヒメセンショウグモ科Malkaridae1146
54.イボナガジョウゴグモ科Mecicobothriidae49
55.パタゴニアヤシャグモ科Mecysmaucheniidae725
56. Megadictynidae22
57.ビキモンジョウゴグモ科Microstigmatidae717
58.アゴマルトタテグモ科Migidae1197
59.センショウグモ科Mimetidae11150
60.ツチフクログモ科Miturgidae32157
61. Mysmenidae13137
62.イボブトグモ科Nemesiidae45401
63.ホラヒメグモ科Nesticidae15278
64.アカクログモ科Nicodamidae727
65.エンコウグモ科Ochyroceratidae15191
66.チリグモ科Oecobiidae6111
67.タマゴグモ科Oonopidae1141775
68.フタヅメイノシシグモ科Orsolobidae30188
69.ササグモ科Oxyopidae9457
70.エグチグモ科Palpimanidae18142
71.ヘリカタジグモ科Paratropididae411
72. Penestomidae19
73.トゲヌキエンマグモ科Periegopidae13
74.エビグモ科Philodromidae31542
75.ユウレイグモ科Pholcidae801600
76. Phrurolithidae14218
77. Physoglenidae1372
78.トゲガケジグモ科Phyxelididae1464
79.ピモサラグモ科Pimoidae440
80.キシダグモ科Pisauridae47335
81.クチコグモ科Plectreuridae231
82.イヨグモ科Prodidomidae31309
83.ボロアミグモ科Psechridae261
84.ハエトリグモ科Salticidae6255950
85.ヤマシログモ科Scytodidae5233
86.エンマグモ科Segestriidae4124
87.アワセグモ科Selenopidae10257
88.ホシダカグモ科Senoculidae131
89.イトグモ科Sicariidae3143
90.アシダカグモ科Sparassidae871215
91.カレイトグモ科Stenochilidae213
92. Stiphidiidae22135
93. Symphytognathidae871
94.アレチコツブグモ科Synaphridae313
95.ヤセヒメグモ科Synotaxidae110
96.ヤギヌマグモ科Telemidae966
97.ジャバラグモ科Tetrablemmidae31166
98.アシナガグモ科Tetragnathidae48987
99.オオツチグモ科Theraphosidae143958
100.ヒメグモ科Theridiidae1242477
101. Theridiosomatidae18111
102.カニグモ科Thomisidae1742159
103.ヤマトガケジグモ科Titanoecidae554
104. Trachelidae16208
105.ヒトエグモ科Trechaleidae16120
106. Trochanteriidae19153
107. Trogloraptoridae11
108. Udubidae412
109.ウズグモ科Uloboridae19283
110. Viridasiidae29
111.ホウシグモ科Zodariidae841126
112.スオウグモ科Zoropsidae26178
合計Total405946739

上記リスト以外に日本のWikipediaに書かれたいた科名です。上のリストの日本語が空欄の部分に入るものが含まれていると思われます。
  ミズグモ科       Argyronetidae
  ワスレナグモ科     Calommatidae
  ヌノカケグモ科     Chatolipidae
  コマチグモ科      Chiracanthiidae
  ヤチグモ科       Coelotidae
  シャモグモ科      Holarchaeidae
  ナゲナワグモ科     Mastophridae
  ホシグモ科       Micropholcommatidae
  ジョロウグモ科     Nephilidae
  ヤシャグモ科      Parachaeidae
  ナキタナアミグモ科   Stiphiidae
  ヨロイカニグモ科    Stiphropidae
  ユアギグモ科      Symphytogathidae
  サシアシグモ科     Techaleidae
  ヘリツメグモ科     Tengeriidae
  カラカラグモ科     Theirdiosomatidae
  ヒラタグモ科      Urocteidae
  ミヤマシボグモ科    Zoridae
  アメリカヘリツメグモ科 Zorocratidae

上の画像がオリジナルデターです。
画像をクリックすると最新データーを表示します。


2021年3月12日追記 タイトル:また変わった蜘蛛を見つけました。

前記事前々記事前々々記事で紹介したホットドッグの写真を探していて、以前に紹介した変わった形のクモ(蜘蛛)を、別の時に似たクモを撮っていたことを見つけたので紹介したいと思います。前回掲載した写真は若干不鮮明で下が、今回は特徴が良く分かります。

驚いたことに、この時のクモは2匹だったのです。仲良く歩いているようだったので雄と雌かもしれません。ただし一般的にクモは雄が雌より小型である種が多いのに対して、今回のクモは形も大きさも似ているので、両方共に雌(あるいは雌)かもしれません。Wkipediaによれば徘徊性のクモは差が小さいそうです。今回もクモも地面を歩いていたので徘徊性のクモだと思われます。前回紹介したクモを見つけた時から27日後に庭のほぼ同じ場所で撮ったので同じ種類のクモではないかと想像しています。今回のクモと思われる虫は頭と胴が明確に分かれていないように見えるのが特徴です。クモ(クモ目/Araneae)でなければ、その上位のクモ亜目(Tetrapulmonata/四肺類/書肺類)、さらに上位のArachnida、さらに上位のChelicerataに分類されるものと思われます。あとりえSAKANAさんにコメントで教えていただいた人気画家のOdilon Redon(オディロン・ルドン)の作品のL'araignee souriante(笑う蜘蛛)を右上に掲載させていただきました。


ネットで胴の形が最も似た虫を探してみると、現時点においてはTetrapulmonata(クモ亜目/四肺類/書肺類)の中のコスリイムシ目(Haptopoda)でした。ただしコスリイムシ目として知られているのは古生代石炭紀(3億5920万年前~2億9900万年前)に生息していたコスリイムシ(Plesiosiro madeleyi)の化石種の1種のみで、現在は生息していないそうです。右の写真がコスリイムシの化石で、下図がコスリイムシの復元図です。胴の大きさは同じ程度のようですが足の長さはかなり違います。
クモ目とコスリイムシ目の位置を示した分類の系統を紹介します。今回のクモと思われる虫の胴は、コスリイムシ目と同様に絶滅した右図のワレイタムシ目にも似てます。クモ目は3年9ケ月(2017年6月→2021年3月)の間に2495種(46739種→49234種)の新種が発見されるほどの世界です。着色文字をクリックするとWkipediaを表示します。十字架マーク()は化石種の絶滅した種のみのグループ(目)です。
蛛肺類
サソリ目
ワレイタムシ目
四肺類

Uraraneida

クモ目
コスリイムシ目
脚鬚類

ウデムシ目

有鞭類
サソリモドキ目
ヤイトムシ目
追伸
2021年3月14日早朝から関西に行きます。帰ってくるのは3月21日の予定です。その間はネット環境の関係で皆様のところに訪問出来ないことをお許しください。右の写真は新幹線の中から小田原駅の手前で撮った富士山です。