御光(ごこう ブロッケン現象)が垂直尾翼カメラ映像の中に写っていました。 [機内]
前記事で乗った飛行機にの垂直尾翼カメラの着陸などの映像を紹介しましたが、撮影した映像の中にブロッケン現象が映り込んでいることをこと見つけたので紹介したいと思います。飛行機の影を中心に丸い虹が見えるのが判っていただけると思います。これがブロッケン現象です。今回の場合は、はっきりとした小さな丸い虹の外側にもうっすらとした丸い虹が確認できます。2重の丸い虹のブロッケン現象なのです。飛行機がない時代から高い山の頂上から稀に見ることが出きる減少でした。機体の左下隅が濃い色の部分は垂直尾翼の影です。影の上端延長上に虹の中心があるのはカメラが垂直尾翼の前の端についているからです。
上の写真はこちらの写真から切り取ったものです。この時2022年1月22日9時36分27秒でした。ブロッケン現象のことを西洋では「ブロッケンの妖怪」や「グローリー(glory 光輪)」とも呼ばれています。日本では古来からの呼び方としてブロッケン現象のことを御来迎(ごらいごう)、御光(後光/ごこう)、山の御光(後光)、仏の御光(後光)などと呼ばれているそうです。ブロッケン現象が写っていることが判ってすぐに動画を撮り始めました。
こちらがブロッケン現象が写った動画です。左の主翼の下にブロッケン現象が写っています。動画は1分18秒間で、撮影したのは9時37分前後です。飛行機は着陸のために降下しているところなので、ブロッケン現象を作っている小さな水滴の集団(今回の場合は雲)に近づいて行くことから時間とともに影も丸い虹も大きくなっていくのを動画で確認できると思います。別画面で動画を見たい場合はこちら→ポチッ
念のため動画のハードコピーにブロッケン現象の位置を示す黄色の矢印(↓)を書き込みました。
動画を撮り終えて撮った写真です。時刻は9時38分37秒です。冒頭の写真から2分10秒後ですが飛行機の影も丸い虹もかなり大きくなっているのが判ってもらえると思います。この後すぐに飛行機が雲に突っ込むのでブロッケン現象は消えました。
ブロッケン現象は見ているところの後方に太陽があり、飛行機の影の方向に雲(小さな水滴の集団)がある時に見られます。今回の場合の目に相当するのは垂直カメラであることから、内側の小さな丸い虹の中心は飛行機の影の垂直尾翼のカメラの位置ということになります。自分の目で直接見ている場合は丸い虹の中心は飛行機の影の中の自分が座っている位置になります。私が座っている場所は主翼の付け根なので、窓から直接ブロッン現象を見ようとしても主翼やエンジンが邪魔になって見ることが出来なかったのです。
飛行機からは気を付けて外を見ていると山などに比べると比較的頻繁に見ることが出来るとおもいますが、私は基本的には通路側の席を撮っているので限られた回数しか見ることが出来ません。そんな中で、今までにブロッケン現象に関して下記の4つの記事を掲載させていただきましたので、今回の記事が5つ目になります。頭の日付がブロッケン現象を見た日です。小さな写真をクリックすると記事を表示します。
2003/08/30 桂林→広州 中国南方航空 CZ8931
2005/12/09 シカゴ→ルイビル ユナイテッド航空 UA7834
2008/11/05 カサブランカ→リヨン Royal Air Maroc AF4405(共同運航)
2015/04/17 上海→成田 日本航空 JL876
2003/08/30 2005/12/09 2008/11/05 2015/04/17
山で見られるブロッケン現象の写真をWikipediaから転用させていただきました。Wikipediaによればブロッケン現象(Brocken spectre)の呼名はドイツのハルツ山地の最高峰ブロッケン山(標高1,142m)でよく見られたことに由来しているそうです。論文に最初に記載されたのは1780年で執筆者はドイツの自然科学者だそうです。
ブロッケン山(Brocken)の地元ではブロッケン現象よりは、右の描画のように年に一度ヴァルプルギスの夜に魔女が集まと言われていたことの方が有名なようです。
前記時で紹介した3分2秒の動画にはブロッケン現象の映像は入っていなかったので、ブロッケン現象が見れた部分とその前の動画も追加しました。計5分の動画になりました。前半(2分39秒)だけBGM(Indian Walk)を流しています。BGMを聞きながら映像を見ると不思議と飛行機に乗っている気分になります。体験されたい方は是非ともプレーボタン( ► )をクリックしてみてください。頭から1分15秒からブロッケン現象が写っています。頭から1分15秒の位置から見たい方はこちらをクリックしてください。→1分15秒(ブロッケン現象始まり) 着陸寸前